牡馬クラシックに直結するレースで、過去10年の間だけでも上位3着までに入線した馬の中から4頭の皐月賞馬と2頭のダービー馬を送り出している出世レースだ。

　◎ステラヴェローチェは、昨秋のサウジアラビアRCの優勝馬で、朝日杯フューチュリティSの2着馬。特筆すべきは、前々走が不良馬場で、前走がレコード決着だったということ。とくに前走は出負けしたうえに、最後の直線でなかなか前が空かずに苦しいレースを強いられたが、最後までしっかりと伸びた。まだ心身ともに幼い面があって全幅の信頼は置きづらいものの、今までのレース内容から200mの距離延長はむしろプラスとなるイメージだ。今回は57キロを背負うことになるが、500キロを超える大型馬ゆえに極端なマイナスにはならないはずだ。勝って、堂々とクラシックへと駒を進めてほしい。

　○エフフォーリアは札幌競馬場のデビュー戦、そしてたっぷりと間隔をあけて挑んだ百日草特別を連勝し、無敗のまま重賞競走へと駒を進めてきた。いずれのレースも少頭数でスローペース。力で押し切りたい同馬にとっては決してレースがしやすい流れではなかったはずだが、それでも力でねじ伏せた。まだまだ粗削りな面は否定できないが、豊かな将来性を感じさせる1頭だ。

　3番手は▲キングストンボーイ。サウジアラビアRCは不良馬場に泣かされてしまったような格好となったが、札幌競馬場のデビュー戦、そして昨秋のベゴニア賞は強かった。前2走で競馬場は経験済み。距離はデビュー戦で経験済み。今回の結果次第では楽しみな春になりそうだ。

　1戦1勝の馬が4頭。中でも△ヴィクティファルスのデビュー戦は好スタートを切ったものの道中は控えて、ジョッキーからのゴーサインが出ると素早く反応し、早め先行から後続の追撃を抑え切った。追って味があった△ディオスバリエンテともども将来性は高いと判断できる内容だった。