【NHKマイルC】世界的良血馬グレナディアガーズ完璧 指揮官「ポテンシャル無限」

デイリースポーツ

2021年05月06日(木) 06:00

 栗東坂路を軽快なフットワークで駆け上がるグレナディアガーズ=撮影・佐々木彰尚

 「NHKマイルC・G1」(9日、東京)

 2020年の2歳マイル王者グレナディアガーズが5日、栗東坂路で躍動。世界的良血馬が2つ目のビッグタイトル奪取へ、万全の仕上がりをアピールした。

 大一番へ向けて、万全の仕上がりを誇示した。2歳マイル王のグレナディアガーズは川田を背に栗東坂路で併せ馬。ロードシャムロック(4歳3勝クラス)を前に見る形で進めたが、鞍上が追わずともグングンと加速。力強いフットワークで一完歩ずつ差を詰めていき、最後は馬体を並べてフィニッシュした。

 4F54秒9-39秒3-12秒2のタイムに、中内田師は「先週の時点で体の動きや息遣いは良かったので、今週は息を整える程度で。いい状態で出られるかな、という動きでした。調教過程は本当に順調と言えるものだと思います」と納得の表情だ。川田も「上から眺める馬のシルエットが明らかにたくましくなった感じがしますし、乗って中身の芯という部分もしっかりしたなと思います」と確かな成長を感じ取った。

 G1馬として迎えた始動戦のファルコンS。逃げたルークズネストに頭差敗れたものの、陣営に悲観するそぶりは皆無だ。師は「馬場が結構タフな状態で、それを気にしていつもより力みながら走っていました。それが、しまいに響いて差し返されたかな」と敗因を説明。「正直、状態自体が7、8割くらいで、どういう走りをするかなというところでの出走だった。使って体に張りも出てきたし、確実に前走より良くなっている」。本番へ向け照準はピタリ。着実な上昇カーブを描く。

 父は14戦全勝でG110勝を挙げたフランケルで、母が15年BCフィリー&メアスプリントを制したウェイヴェルアヴェニューという世界的な良血馬。それだけに、懸かる期待も計り知れない。「ポテンシャルは無限にあると思っている。これからも活躍をしてくれるように、一つでも多く箔(はく)をつけられるように」。府中マイルで2つ目のタイトルをつかんでみせる。

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