【ヴィクトリアM】シゲルピンクダイヤ、一発狙う “最強の1勝馬”大一番へ万全

デイリースポーツ

2021年05月12日(水) 11:35

 好ムードが漂うシゲルピンクダイヤ(撮影・石湯恒介)

 「ヴィクトリアマイル・G1」(16日、東京)

 1勝馬だと侮るなかれ。シゲルピンクダイヤが虎視たんたんと一発を狙っている。19年桜花賞ではグランアレグリアクロノジェネシスに割って入って銀メダル。秘める実力はここに入っても遜色はないだろう。中間の気配は上々。ここでアッと言わせてみせるか。

 11日の朝、シゲルピンクダイヤを送り出す渡辺師が、スタンドで藤沢則師に呼び止められた。「次はナベちゃんの番だよ」。先輩調教師からのエールだった。

 1勝のままG1でも善戦する馬はたびたび現れる。“最強の1勝馬”は先週まで栗東に2頭いた。片割れとも言えるクリノガウディー(牡5歳、栗東・藤沢則)が、先週の鞍馬Sでついに2勝目。1勝馬を卒業した。

 取り残されるわけにはいかない。馬は人の思いを知ってか知らずか、この大一番に向けて順調そのものだ。「状態は良くなっている。ここ2戦は流れも向かなかった。2走前(愛知杯9着)は結果、早仕掛けになってしまったし、それを受けて前走(福島牝馬S7着)は下げたのが裏目。ずっと懸案だったゲートも、目隠ししたら入るようになって克服できたから」と師は説明する。

 桜花賞グランアレグリアの2着。クロノジェネシス(3着)、ダノンファンタジー(4着)に先着した。秋華賞クロノジェネシスカレンブーケドールに続く3着。力は十分に足りている。クラシックで善戦止まりだったホエールキャプチャ(12年V)など、ここがG1初戴冠だった馬は多い。ビッグタイトル奪取を皮切りに、さらなる飛躍を遂げたいところだ。

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