5月30日(日)に東京競馬場で行われる第88回日本ダービー(GI)に登録しているタイトルホルダー(牡3、美浦・栗田徹厩舎)について、追い切り後の田辺裕信騎手のコメントは以下の通り。

(最終追い切りの感触は？)
「先週でも十分動きは良かったので、今週は整える程度の感じでした。そんなにメンタル面もカッカすることもなく良かったと思います。

先週少し強めにやったので、その影響がなければいいなと思っていました。馬自身は平常心だったのでホッとしました」

(前走の皐月賞2着を振り返って)
「ハナを取れればいいなと思っていたのですが、それは競馬なので、同じく主張してくる馬もいれば、自分もそれだけに付き合ってレースをするわけにもいかないので、いろいろその場によって臨機応変にしなければいけないところもあります。行かせた競馬も自分の中ではしてみたかったなというのが本音です。

皐月賞の時、内側が結構荒れてきていて、直線に向く時に有力馬を馬場の悪い方に誘い込むように、少しオーバーに4コーナーを回りました。そこにエフフォーリアが突っ込んできたのですが、罠に入れたけどそのまま突っ切って行かれてしまって強いなと思いました」

(今回のレースに向けて)
「2400mは3歳だと結構きつい距離だと思うので、先週のオークスもそうですが、本当に何が勝つか分からないと思います。ですから自分にもチャンスがあると思いますし、皐月賞の時と違って今週末は天気もまだ良さそうなので、それも良いな、楽しみだなと思います。

スタートが速いので、57秒ぐらいで行きたいかなと...と。冗談ですけど(笑)。そうしたら(横山)武史はどう考えるかな(笑)？

もちろん自分が行くことも考えますし、他の速い馬もいると思うので、出てから臨機応変に決めたいと思います。

少し力みやすいところもあるのですが、レースを使うごとに落ち着いてきています。調教でも逆に前に馬を置く形で進めて練習もしっかり積んでいるので、問題ないと思います。

なんだかんだでメンバーが揃うんだなと思いましたね。私も甘い考えはできないですが、この馬にもチャンスはあると思うので、頑張ってもらいたいです。

競馬の中ではダービーというのは大きいレースなのですが、私の中ではGIの一つという感じです。もちろん大きいは大きいのですが、乗ることに対して、いつものGIと気持ちが変わるということはないです。この馬を任せられてこの舞台に立てるというのは責任感はありますし、その辺はプレッシャーになります。

距離を走るにあたって血統とかあまり普段は見ないのですが、チラッと見てドゥラメンテなら大丈夫かなとかいろいろ勝手に考えたりして、ポジティブな気持ちでいます」

(取材:米田元気)