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【日本ダービー】美浦レポート タイムトゥヘヴン

ラジオNIKKEI

2021年05月26日(水) 19:31

5月30日(日)に東京競馬場で行われる第88回日本ダービー(GI)に登録しているタイムトゥヘヴン(牡3、美浦・戸田博文厩舎)について、追い切り後の戸田博文調教師のコメントは以下の通り。

(前走のNHKマイルC 6着を振り返って)
「単純に言うと、直線で不利があったのでもったいないことをしたかなというのが率直な感想です。道中の折り合いとかいろんな面で内容的には悪くなかったと思います。ただ、直線でジョッキーの狙ったコースが悪かったのか、少し窮屈になってしまったのか、切り替えるようなぶつけられるような事案があったので、あの分がなかったらどうだったのかなというのは思いました。馬は幸いにしてケガも傷みもなく順調に来ていますので、良かったなと思います。

この馬は不利は今回初めてですが、まだ子供子供したところがあって、競馬に行ってしっかり走り切れていないというレースが多いです。これで8戦目になるのですが、馬は消耗していないというか、非常に元気な状態でいます」

(前走後の調整について)
「レース間隔は詰まっていますので、負荷をかけるとか、そういうことは必要ないということで、馬をいかにリラックスさせて、なおかつ人間の指示通りにしっかり動けるようにすることを課題にして取り組みました。前走のレースの道中の内容とかも人間のコントロールの中で動けていましたし、不利はあってもそういう部分は非常に成長を感じられました。レース後、非常に馬も落ち着きが出ていますし、だいぶ精神的に子供子供したのも取れてきて、非常にリラックスして良い状態で迎えられるかなと思います」

(調教過程を振り返って)
「ジョッキーが今回、馬に競馬で乗ったことがないので、続けて乗ってもらいました。気性的にも少し難しいところがある馬ですので、折り合い面とか口向きとかに対しても非常にデリケートなところがある馬ですから、初めて乗るジョッキーということもあって、2週続けて乗ってもらいました。先週は本当に初めてなので、馬の乱暴なところとか激しいところとかもあるというのを感じてもらいました。

今週は競馬直前なのでその辺も踏まえていかに馬とコンタクト良く、折り合いを取れるかに重点を置いて乗っていただきました。両方ともこちらの指示通りというか、ジョッキーがよく話を聞いてくれて非常に良い感触を持っていただきました。先週は先週で馬の悪い癖も感じられて、今週は逆にそういう時にどういう対応をしたら馬がリラックスして走れるかとか、折り合いをどうやってつけられるかも感触を得てくれて、非常にリズム良く、良い追い切りができたと思います」

(今回のレースに向けて)
「3歳馬(ほぼ)みんなが初めて走る距離です。なので未知数なところもあると思います。ただ、昔から偉大な先生たちがダービーの2400mは違うぞとよく言われていたように、クラシックのこのダービーについては、将来的にステイヤーになる馬もいるかもしれないし、もう少し距離を短縮して自分のベストの距離に向かう馬もいるかもしれない中で、3歳の今のこの時期しか出られない頂点のダービーに向かえる状況にある馬は向かっていくということは大事なのかなと思っています。

タイムトゥヘヴンはどちらかというと胸を借りるような立場だと思います。まだ何日かありますので、しっかり自分の気持ちを整えるような形で、最後の馬のコンディション作りに専念して、強い馬の胸を借りるつもりで頑張っていけたらなと思っています。

石橋脩ジョッキーは非常に冷静ですし、頭の良いジョッキーです。いろんなGIでも人気薄の馬で勝ったことがありますし、技術的にも信頼の置けるジョッキーです。リラックスして乗って、悔いのないように乗ってもらえればいいかなと思います。

キストゥヘヴンという、うちにとってはゆかりのある血統の子供でこのダービーに向かえるということは本当に関係者の皆さんのおかげだと思います。ファンの皆さんにも暖かい目で見守っていただければ本当に嬉しい限りです。私も調教師としてこのような血統の馬でダービーに出られるというのは非常に嬉しいことです。あとやはりフェノーメノで悔しい思いをした分、いつかリベンジしたいという気持ちもありますので、いろんなものを含めてまたダービーにチャレンジできるのは感慨深いものがあると思っています。

まだ荒削りで子供子供した馬ですが、チャンスもあるかなという気もゼロではないので、暖かい目で応援していただければ嬉しいです。よろしくお願いいたします」

(取材:米田元気)
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