先週3日(木)に行われた古馬伝統の中距離重賞「第58回赤レンガ記念H2/門別2000m外回り。JBC協会協賛マインドユアビスケッツ賞」を二枚腰で鮮やかに逃げ切ったリンノレジェンド。

　昨年の道営記念H1(6着)以降、遠征の浦和記念JpnIIも含め「直接対決3連敗中」だった宿敵クインズサターンの追い込みを見事に封じ、昨年9月の金沢・イヌワシ賞以来となる重賞5勝目(2019年＝大井・黒潮盃SII/盛岡・ダービーグランプリM1/門別・道営記念H1、2020年＝金沢・イヌワシ賞、2021年＝門別・赤レンガ記念H2)を挙げてみせました。

　管理する林和弘師が日ごろから「とにかく自分のリズムで気分良く走ることができれば、その能力を存分に発揮してくれる馬」と評しているリンノレジェンドですが、今回の赤レンガ記念は同型不在ということでスタートしてすぐ楽にハナを確保。

　道中、他馬に絡まれてリズムが狂うようなシーンもなく、鞍上の石川倭騎手が常に気分良く走れるようエスコートし、3角手前から一気にラップを上げると、3番手を追走していた前年覇者ステージインパクトがまず脱落。懸命に付いてきたテーオーフォース(3着)も直線入り口で振り切ると、外回りの長い直線でも脚色は全く衰えず、自慢の末脚で懸命に押し上げてきた圧倒的1番人気クインズサターンも完封しての3馬身差Vとなりました。

　林和師は「とにかく乗り役が上手に導いてくれました。それが勝因の8割でしょう。3コーナーで『今日は1番人気(クインズサターン)には負けないだろう』と。もし捕まるとすればテーオーフォースかなと思いましたが、上手にペース配分してくれて突き放せましたからね」とコメント。

　本来は2、3番手からでも競馬はできる馬だということですが、前走のコスモバルク記念H2では「1〜2コーナーで首を上げたり口を割っちゃったりして…。道中で嫌気が差しちゃうとダメなんですよね。気難しい所があって」ということで、とにかく今回の赤レンガ記念H2はスタートから終始、気分よく走れたことが完勝劇につながったとのお話でした。

　注目される次走については、JRA勢などの顔ぶれ次第で「盛岡のマーキュリーカップを考えています」と林和師。金沢・吉原寛人騎手を背に挑んだ昨年は勝負どころでJRA勢に早めに来られて7着に終わりましたが、今季は昨年の春シーズンより断然パフォーマンスレベルが高いということもあり、あらためての挑戦が叶えば好走の期待も膨らんできそうです。個性の強い実力馬・リンノレジェンドの今後にぜひ御注目ください！

　さて、きょう8日のメイン(最終)12Rは、JBC協会協賛のスタリオンシリーズ「ダンカーク賞/C2-2〜C3-1組・1200m外回り」。前走、叩き2戦目とこの1200ｍへの距離短縮で本来の能力を示す2着だった4歳馬モリデンリバー、実績ある1200mに戻して巻き返しを期すフジノヤマテソーロ、今季は例年以上に全体のレベル高い3歳勢からイッツソーラッドも挑戦と、見どころ十分のメンバー構成です。発走時刻は20時35分、なにとぞお見逃しなく。

(文＝ひだか応援隊)