【エルムS】砂上ではまだまだ底を見せていない!アメリカンシード破格の時計で駆け抜ける

東京スポーツ

2021年08月05日(木) 18:24

底知れぬ能力を秘めているアメリカンシード(c)netkeiba.com、撮影:下野雄規

 例年の札幌ではなく、函館で施行されるGIIIエルムS(8日=ダート1700メートル)で一番に求められるものとは!? 新VU作戦の明石尚典記者は何よりスピードだと強調する。絶対的なスピードこそがまさに強者の特権だ。

 東京五輪による変則日程で13年以来となる函館開催。目下4年連続で連対馬を出しているマリーンS組にとっては強烈な追い風となりそうだが、稍重で函館ダ8.5ハロン1分43秒7と今年のVタイムは至って平凡。ラスト3ハロンも12秒台半ばから後半の尻下がりラップ(12秒5→12秒7→12秒9)ではさすがに食指が動かない。最重要ステップのレースレベルに疑問符が付くとなれば、狙いは必然的に他路線組から。小回りダートで持ち前のスピードをフルに発揮できるとみたアメリカンシードに、軸のミッションを託すこととする。

 ダートに転じて5戦3勝、2着1回。落鉄のアクシデントがあった2走前のマーチS(14着)こそ大きく崩れたものの、1勝クラスから3勝クラスまでをワンサイドゲームで突破してのオープン入り。連対率80%の高打率なら、砂上ではまだまだ底を見せていない。

 転向初戦の1勝クラスは2着を7馬身置き去りにする、影をも踏ませぬ逃走劇。芝並みの上がり34秒7→京都ダ9ハロン1分48秒6の快時計に目を奪われがちだが、それ以上に“すごみ”を感じたのは前後3ハロン36秒3→34秒7のラップバランスだ。この合計71秒0に今年のマリーンSの前半2.5ハロンラップ=29秒6を加算すると1分40秒6。あくまで机上ながらも、函館ダ8.5ハロンのコースレコード(1分41秒7)のはるか上をいく数字を叩き出せる計算となる。

 前走の平安Sでは自身前後3ハロン35秒1→38秒2=73秒3と数字を大きく落としたものの、同じ29秒6加算で今度は1分42秒9。1勝クラス&平安S=重、マリーンS=稍重の馬場差を差し引く必要があるとはいえ、渋馬場ならダ8.5ハロン1分42秒0前後、良馬場でも1分44秒0前後で走れるエビデンスとしては十分過ぎよう。

 前回の函館開催(13年)は脚抜きのいい馬場で前後4ハロン47秒7→48秒2→8.5ハロン1分42秒0のレコード決着。1着フリートストリート=2→2→2、2着エーシンモアオバー=1→1→1、3着ブライトライン=3→3→3と4角通過1〜3番手がそのまま表彰台(複勝圏)を独占した。今年は乾いた馬場での決戦となりそうな空模様も、小回り函館のダート戦ではやはり先行力が何よりモノをいう可能性大。破格の時計で駆け抜ける可能性を大いに秘めたアメリカンシードがそのスピードをフルに発揮すれば、後続がその影を踏むことはまず不可能とみていいだろう。

(明石尚典)

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