【菊花賞】前回の阪神開催は42年前 ハシハーミット信じた24歳・河内洋の完璧騎乗

デイリースポーツ

2021年10月19日(火) 12:11

 菊花賞を制したハシハーミットと河内=1979年11月11日・阪神競馬場

 「菊花賞・G1」(24日、阪神)

 さかのぼること1979年。仁川の3冠最終戦を制したのは、5番人気のハシハーミットだった。手綱を取ったのは24歳の河内洋(現・調教師)。相棒の力を信じ、後続をちぎったVシーンは、自身をして「完璧に乗れた」と胸を張れるものだったという。42年ぶり2度目となる21年の阪神菊花賞を前に、当時の激闘を振り返った。

 かつて1度だけ、仁川で菊花賞馬が誕生したことがある。京都競馬場の改修工事のため、阪神競馬場で争われた1979年の大一番。これを制したのは、デビュー6年目・河内洋騎乗のハシハーミットだった。

 若き鞍上にとって、初の牡馬クラシック制覇が懸かる一戦だった。「自信があった。折り合いがつくし、距離も大丈夫。春よりも力をつけていた」。5番人気ながら、ひと泡吹かせるつもりだった。

 いち早く動き、残り600メートルで先頭に立ったのが1番人気ビンゴガルー。“早いのか?これでいいのか小島太”。杉本清アナが問いかける。ファンの気持ちを代弁した名実況だった。「皐月賞馬でダービーも3着。あっちも自信があったんちゃうかな。一瞬、ビューンって離されたけど、俺のも末脚がしっかりしていると思っていたから」。-相棒の力を信じた。

 冷静にワンテンポ遅らせて動くと、最後は後続を3馬身突き放す快勝劇。「ゴールで1着になればいいだけや、と思っていたから(皐月賞馬の仕掛けに)惑わされなかった。長距離だと付け入る隙が出る。阪神でやったのも良かったかもな。当時の京都は坂がきつく、阪神の方が平たんだった」と仁川の舞台も味方したと証言する。2着はハシクランツで同厩舎・同馬主のワンツー。2頭で口取りが行われた。

 「完璧に乗れた」。こう胸を張る菊制覇は、自身にとって大きな転機となった。その後しばらく守りに入って、勝ち鞍が伸びない時期もあったというが、「もっとガムシャラに乗らんと」とスタイルを即座に修正。翌年、河内は25歳にして全国リーディングを勝ち獲った。

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