【天皇賞】グランアレグリア 心身ともに最高潮 藤沢和師&ルメール偉業達成へ鋭伸

デイリースポーツ

2021年10月28日(木) 06:03

 ルメールを背に併せで追い切ったグランアレグリア(撮影・園田高夫)

 「天皇賞(秋)・G1」(31日、東京)

 “3階級制覇”への準備は整った。スプリントとマイルに続き、2000メートルでのG1奪取を狙うグランアレグリアが27日、美浦Wで完璧リハを披露した。

 先導役のコントラチェック(5歳オープン)を目標に、道中は鞍上のルメールとの呼吸を合わせ、徐々にスピードを上げていく。4コーナーで内から差を詰めると、馬なりながらもラストは鋭い伸び脚で1馬身先着。ハロー明けの真っさらな馬場とはいえ、軽々と6F80秒0-37秒3-11秒7の好時計。気持ちと動きがかみ合い、心身の充実ぶりが感じられる走りだった。

 見守った藤沢和師は「先週、今週とWで追い切って十二分な状態。体調は良さそうです」と仕上がりに満足げ。4着に終わった大阪杯以来2度目の2000メートル。「大阪杯は馬場が重く、道中はダービー馬(コントレイル)とずっと併せ馬の形。走り慣れた東京なんで期待しています」と巻き返しに自信ありげだ。

 秋盾は過去6勝。来年2月に定年を迎えるトレーナーにとって、尾形藤吉元調教師が持つ最多の7勝に並ぶ最後のチャンス。過去5頭(シンボリクリスエスが2勝)は距離に実績があったが、「今回は初めてマイルの強い馬を出走させるので楽しみ。スピードで2000メートルを走り切れるか見てみたい」と、異なるタイプでの挑戦に期待感を膨らませる。

 コンビを組むルメールも史上初の天皇賞・秋4連覇が懸かる。「馬は元気が良さそう。(中間手術した)喉も問題なく、ベストパフォーマンスができると思います。スーパースタートレーナーの藤沢先生に、もう一度天皇賞・秋をあげたい」と力強いコメント。自身は今秋G13戦全てで銀メダルとあって、「2着はもう嫌だ」と強く勝利を意識する。

 藤沢和師×ルメール-。幾度も大舞台で結果を残してきた名コンビが、新たな偉業を競馬史に刻み込む。

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