【JBCレディスクラシック回顧】余力十分テオレーマが突き抜ける/斎藤修

2021年11月04日(木) 19:00

後続に2馬身半差つけて優勝したテオレーマ(撮影:高橋正和)

 サルサディオーネがどんな逃げを見せるかがまず注目となったが、スタートで大きく外によれた。そしてハナは取ったもののいつもの行きっぷりでなかった。さらに1コーナー。前4頭がずらっと並んだところで、内から3頭目のレーヌブランシュバランスを崩すような場面があった。右へのカーブでサルサディオーネがうまく曲がれず、すぐ外のマドラスチェックに接触、その影響がレーヌブランシュにも及んで体勢を崩した。さらにそのあおりを食った大外のクリスティが大きく位置取りを下げ、結果的に最下位に沈んでしまった。サルサディオーネは、1コーナーを逆手前で回っているので、言われていたようにこれまで3着以内が一度もない右回りの影響はあっただろう。

 スタート後に挟まれるような感じで中団からの追走となったリネンファッションが向正面で内から早めに前をとらえに行ったことで前は忙しい流れになり、そもそも中団からレースを運ぶテオレーマは道中でごちゃついた影響を受けることもなく、直線勝負には願ってもない展開になった。

 前走レディスプレリュードではゆったり流れたため最終的にレーヌブランシュをとらえることができなかったテオレーマだが、今回は4コーナー手前で前3頭の直後まで押し上げたときの手ごたえは抜群。直線、一旦は先頭に立ったマドラスチェックをあっさり交わし去って2馬身半差をつけた。

 前でごちゃついた中でも2着に踏ん張ったのがマドラスチェック。包まれるとよくないため3番枠がどうかと思ったが、サルサディオーネの直後の外にぴたりとつけられたことで、砂をかぶるような場面がなかった。それにしてもスタート直後と1コーナーで、2度もサルサディオーネに接触されるような場面がありながら、まったくひるまずレースができたことは、精神面でも強くなっていたのかもしれない。直線を向いて先頭に立ったところでは勝ったかと思ったが、直線でのキレはテオレーマが圧倒的だった。

 行き脚がつかなかったリネンファッションは、早めに位置を取りに行って見せ場をつくった。先頭に立つのが早かったこともあっただろうし、これまでダートでの3勝がすべて1800mだっただけに、小回りコースで忙しい流れのこの距離は合わなかった。

 レーヌブランシュも3歳時のヒヤシンスSで1600mを経験しているが、それも広い東京コース。実績は1800m以上で、小回りの1500mは難しかっただろうし、1コーナーでバランスを崩したのも痛かった。

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