コントレイルが初黒星喫した3冠馬3強対決 競馬史に刻まれた“世紀の一戦”

デイリースポーツ

2021年11月26日(金) 06:07

 アーモンドアイの2着に終わったコントレイル(右から2頭目)

 「ジャパンカップ・G1」(2020年11月29日、東京)

 令和の3冠馬コントレイルが、ジャパンC・G1(28日、東京)でラストランを迎える。無敗で3冠を制した名馬の軌跡。全5回中4回目の今回は、初黒星を喫した20年のジャパンカップを振り返る。

  ◇  ◇

 無敗3冠馬コントレイルと無敗牝馬3冠馬デアリングタクト、さらに18年牝馬3冠馬で、ラストランに臨むアーモンドアイ-。3強対決は数あれど、かつてこれ以上のドリームマッチがあっただろうか。20年ジャパンCは“世紀の一戦”として競馬史に刻まれた。

 1番人気はアーモンドアイで2・2倍。コントレイルが2・8倍、デアリングタクトが3・7倍で続く。単勝支持率が3頭で85・7%を占めたレースの見応えは、ラスト1Fに集約された。アーモンドアイが先に先頭に立つと、コントレイルデアリングタクトが中団から猛追。3歳馬同士の脚比べを制したコントレイルだが、アーモンドアイには1馬身1/4差届かず-。最後は珍しくモタれていたのが、とてつもなくタフな戦いを物語っていた。

 コントレイル菊花賞から中4週。中間の調整は順調とはいかなかった。1週前はまさかの併走遅れ。それでも驚異の回復を見せて決戦に間に合わせた。矢作師は「競馬を愛する人たちが盛り上がってくれるのが、何よりうれしい。21世紀最高のメンバーがそろった」と、この一戦の意義を口にしている。

 レースを終え、福永は「残念ですが、アーモンドアイは強かったですね」と努めて冷静に振り返った。初黒星を喫したものの、コロナ禍に疲弊する人々の心を躍らせる走りを見せたことは間違いない。さあ、次の舞台へ-。陣営は翌年のさらなる飛躍を描いていた。

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