【阪神JF】リコリス 泉谷楓真がG1初騎乗初制覇狙う 10代最後に挑む大舞台

デイリースポーツ

2021年12月08日(水) 06:00

 偉業へ挑む泉谷とナムラリコリス(撮影・石湯恒介)

 「阪神JF・G1」(12日、阪神)

 デビュー2年目の泉谷楓真騎手(19)=栗東・本田=が、函館2歳S覇者ナムラリコリスとのコンビで自身初のG1舞台に立つ。18日が20歳の誕生日で、これが10代最初にして最後の大一番だ。前走で、ともに重賞初制覇を飾った思い入れのあるパートナー。その力を存分に引き出し、現役3人目となるG1初騎乗初Vの快挙達成を目指す。

 未知の大舞台を前にしても、泉谷に気負いはない。あるのは、強い決意だけだ。デビューからコンビを組み、函館2歳Sを制したナムラリコリスで、自身初のG1に挑む。「緊張はないですね。自分で重賞を勝たせてもらった馬でG1に乗れるのはうれしい。しっかり結果を出せるよう、馬の持ち味を引き出す競馬ができれば」と目を輝かせた。

 今回は約5カ月ぶりの実戦。1週前追い切りでは栗東CWでの併せ馬に騎乗し、シゲルトビウオ(2歳未勝利)を5馬身後方から追走した。直線でしっかり追われると、6F80秒3-37秒6-12秒9をマークして2馬身半先着。「息はできています。少し物見をしてフラフラするところがあったので、そこが今週の追い切りで良くなれば」と、さらなる上積みを期待した。

 7日現在で、デビューした20年に挙げた19勝の倍以上となる43勝をマークしているが、「まだうまく対応できないところはあります。たくさんいい馬に乗せてもらっているだけです」と現状に満足はしていない。そんな成長途上の自分に巡ってきたチャンス。手綱を託してくれた関係者への感謝を胸に、決戦に臨むつもりだ。

 18日に20歳の誕生日を控える若武者は、「10代最後に大きな舞台に臨めるのはありがたいです。一生懸命走ってくれるし、レースセンスがあるのが持ち味。いい位置で運んで、早めに抜け出すような競馬ができれば」と意気込む。勝てば、熊沢、江田照に続く、現役3人目となるJRA・G1初騎乗初制覇の快挙。懸命の手綱さばきで、競馬史に新たな栄冠を刻む。

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