タイキシャトル死す 短距離馬初の年度代表馬&顕彰馬 藤沢元調教師「秋の天皇賞を使えていたら」

デイリースポーツ

2022年08月18日(木) 06:15

98年の安田記念。雨の中、激走するタイキシャトル

 フランスで行われた98年ジャックルマロワ賞で海外G1制覇を果たすなど、国内外のG1を5勝したタイキシャトルが死んだことが17日、分かった。28歳だった。認定NPO法人引退馬協会が発表した。老衰による心不全で、17日の午前5時頃、馬房で息を引き取った。

 同馬を管理した藤沢和雄元調教師は「今朝亡くなったという連絡をいただきました。日本で活躍して、ジャックルマロワ賞を勝って、今でもやはり秋の天皇賞を使えていたらという気持ちです。子どもたちからG1を勝つ馬が出たし、ブルードメアサイアーとしても名が残っている。よく頑張ってくれました。素晴らしい馬でした」と別れを惜しんだ。

 現役時代は、通算13戦11勝(うち海外1戦1勝)。97年スプリンターズS、98年安田記念、98年ジャックルマロワ賞、97、98年マイルCSを制し、短距離馬というカテゴリーでは初めてJRA年度代表馬(98年)、顕彰馬に選出された歴史的な名馬だった。種牡馬としては03年NHKマイルC覇者ウインクリューガー、05年フェブラリーSを制したメイショウボーラーなどを輩出。母の父としても14年ダービー馬ワンアンドオンリー、G1・3勝馬ストレイトガールを筆頭に、数々の活躍馬を世に送り出した。

 17年で種牡馬を引退。18年からは北海道日高町のヴェルサイユファームに移り、21年6月から北海道新冠町のノーザンレイクで余生を過ごしていた。

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