【地方競馬】フェルディナンド&安藤洋一騎手が大井・東京プリンセス賞で重賞初制覇

デイリースポーツ

2024年04月25日(木) 21:18

 東京プリンセス賞を制したフェルディナンド(中央)

 「東京プリンセス賞」(25日、大井)

 ゴール前の息詰まる接戦を首差制したのは6番人気の伏兵フェルディナンド。実績馬を抑えて重賞初制覇を決めた。1番人気の2歳女王ローリエフレイバーが2着。3番人気に甘んじた桜花賞プリンセスアリーは後方から猛追したものの3着に敗れて2冠奪取は成らなかった。上位2頭には「関東オークス・Jpn2」(6月12日・川崎)への優先出走権が与えられた。

 デビュー16年目。夢にまで見た重賞Vゴールの瞬間、接戦をモノにしたフェルディナンドの馬上で安藤洋は何度も何度も左手を挙げた。

 ローリエフレイバーイマヲトキメクミスカッレーラ、さらにはムサシジェリーナも絡んでの厳しい先行争い。その直後で虎視眈々。直線は大外へ持ち出し、しぶとい末脚に火を付けると懸命に差し返そうとする2歳女王をゴール寸前で首差だけ仕留めた。

 父は笠松とJRAで活躍した安藤光彰元騎手。叔父にも同じく安藤勝己元騎手という血統。「感無量です。うまく折り合いもついてくれて、よくつかまえてくれました」と相棒の頑張りをたたえた。34歳にして自身初の重賞タイトルに「(デビュー)10年目ぐらいまでは下から数えたら早いジョッキー。重賞に乗れる機会も少なかった。拾ってくれた藤田先生に感謝です」と頭を垂れた。

 1年5カ月ぶりの重賞Vの藤田輝師も「洋一で勝てたのがうれしい」と目を細め、愛弟子を大きなハグで出迎えた。次走は「関東オークスを視野に」。苦労人と一戦ごとに力をつけてきた叩き上げコンビは、さらなる進化を目指す。

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