連日の調教中事故…、フィフスペトルが骨折・予後不良に

2013年05月30日(木) 17:50

連日の悲報、フィフスペトルが調教中に故障し予後不良に(写真は重賞2勝目となった2011年京成杯AH、撮影:下野雄規)

 30日午前、2008年朝日杯FS、2011年マイルCSなどGIで2着2回、重賞2勝を挙げたフィフスペトル(牡7、美浦・加藤征弘厩舎)が、けさ美浦トレセンで行われたウッドチップコースで追い切りの際に左第一趾骨粉砕骨折を発症し、予後不良と診断。その後は、残念ながら安楽死の処置が取られた。

 同馬は今週末に行われる安田記念に出走予定で、最終追い切りを行っている最中にまさかの不幸に見舞われる形となった。

 これを受け、馬主であるキャロットファームのHP上で加藤征弘調教師は「最終追い切りで整えて大一番へ向かえるようにできればと思っていました。ハロー明けの馬場コンディションがいいときにウッドチップコースへ入りました。何とか救えないかと願ったのですが、左トモ脚の骨折がひどく苦しめるだけになってしまう状態だったため楽をさせてあげることになりました」とコメント。また、同師は美浦トレセンでも会見に応じ「2歳時から息の長い活躍をしてくれました。まだ気力も体力もあっただけに、残念です」と思いを語った。

 フィフスペトル自身は、2008年函館2歳S優勝や朝日杯FS(2着)、3歳春には皐月賞NHKマイルC日本ダービーと、いずれのGIにも出走するなど若駒時代から厩舎の屋台骨を支えた存在とあって、加藤征師はじめ関係者のスタッフのショックは大きく「2歳時から第一線で活躍してくれ、特にダービーのときにはあの抜群の手応えで夢を見せてくれたほど。アンカツさんも勝つかと思ったと言っていたほどでしたが、不良馬場に泣かされてしまいました。(古馬になり、2011年の)マイルチャンピオンシップの僅差の2着もありました。(安田記念では)具合の良さを何とか結果にしたい、何とか大きいところを取らせてあげたいという思いでここまで来ましたが、このようなことになってしまい誠に申し訳ありません」と、苦しい胸の内も発表されている。

 JRAでは前日29日にも、2011年阪神JFを制したジョワドヴィーヴル(牝4、栗東・松田博資厩舎)が、栗東トレセンでの追い切り中に骨折し予後不良に。連日、重賞ウィナーが調教中のアクシデントに見舞われた。

【プロフィール】
フィフスペトル(牡7)
厩舎:美浦・加藤征弘
父:キングカメハメハ
母:ライラックレーン
母父:Bahri
馬主:キャロットファーム
生産者:社台コーポレーション白老ファーム
通算成績:28戦5勝(重賞2勝)
主な勝ち鞍:2008年函館2歳S(GIII)、2011年京成杯AH(GIII)

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