ドゥラメンテ二冠達成、今後について堀師「オーナーと相談してから」/日本ダービー

デイリースポーツ

2015年06月01日(月) 18:00

圧倒的な強さでダービーをV。2冠を達成したドゥラメンテ(右)=東京競馬場

 競馬の祭典「第82回日本ダービー・GI」(芝2400m)は31日、東京10Rに18頭で争われ、M.デムーロ騎乗の1番人気ドゥラメンテ(美浦・堀)が皐月賞に続く2冠を達成。ダービーレコードとなる2分23秒2の好タイムで3歳馬の頂点に輝いた。戦前に心配された折り合いの不安も杞憂に終わり、道中は中団の外めをスムーズに追走。余裕の手応えのまま直線に向くと、皐月賞同様のすさまじい末脚を発揮して楽々と突き抜けた。1馬身3/4差の2着は5番人気のサトノラーゼン。3番人気のサトノクラウンは追い込み及ばず2着から鼻差の3着。2番人気リアルスティールは直線の伸びがひと息で4着に終わった。

 ひとつの歴史が塗り替えられた。父で04年覇者のキングカメハメハ、日本競馬史上最強馬05年ディープインパクトを0秒1上回る圧巻のダービーレコード。競馬界にニューヒーローが誕生した。

 M.デムーロは、普段以上に高いトーンで興奮を伝える。「いいポジションで進められた。直線はすごい手応え。ネオユニヴァースより切れる」。自身が騎乗し、03年に春2冠Vを成し遂げた名馬以上の走りに目を丸くする。

 堀師はダービートレーナーになった感想を聞かれ「今まで通りですね」と淡々と答えた。一方、「レースは平常心で見ていたけど、はっきりとは思い出せない。舞い上がっていたのかも」と照れ笑い。クールな指揮官も思わず熱くなる、圧巻のパフォーマンスだった。

 陣営は皐月賞V後に、凱旋門賞(10月4日・ロンシャン、芝2400m)の一次登録を済ませた。世界最高峰の舞台へ挑戦が可能な状況にある。堀師は「オーナーと相談してからになるが、個人的にはもっとしっかり完成してから行きたい」とこの秋の参戦には消極的ながら、3歳での参戦は歴史が示す通り斤量面で古馬より大きなアドバンテージ(3.5キロ)がある。「出走すれば、もちろんチャンス」。世界を知るM.デムーロは通用との見立てを示した。

 秋はオルフェーヴル以来、史上8頭目の3冠を目指して菊花賞(10月25日・京都、芝3000m)に向かうのか、はたまた日本の悲願を目指して渡仏するのか。いずれにせよ、前途は洋々。数々の名馬が頂点に立った府中で、再び大きな夢が生まれた。

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