伝統の菊花賞データと凱旋門賞 その2

凱旋門賞を勝つことだけが競馬のすべてではない。
また、そんな挑戦ができるほどの馬はそうそう出現しない。
そして「三冠レース」という伝統の重みは充分に認める。
「何を言ってやがるんだ」と思う方も多いかもしれないが、菊花賞をG2に格下げする勇気があれば、日本の強い3歳馬が凱旋門賞に挑戦し、いつかあの悔しさを晴らしてくれる日がやってくるかも知れないと期待してしまう。
まあ、G2格下げとまでいかなくても、思いきった賞金の減額とか、JRAが提供している三冠ボーナス(現在は達成馬に1億円)を廃止するだけでも流れは変わるかも知れない。

ところで、この菊花賞というレースが10月に移設されてからの過去12回の歴史を紐解いてみた。
三冠馬が誕生した2回を除くと、残り10回のうち重賞未勝利の伏兵が7回もの優勝を飾っている。
しかも、菊花賞の時点では、まだ条件馬だった馬の優勝が6回もある。
こんな傾向のレースが果たしてG1戦なのか。
凱旋門賞に挑戦するよりも、このレースを勝って三冠を達成することのほうに本当に価値があるのだろうか。

今年も菊花賞がやってくる。
例年通りに伏兵の優勝なのか?
それともゴールドシップが勝って、菊花賞がG1としての威厳を取り戻すのか?
今年も伏兵が台頭するようなことがあれば、ますます菊花賞の価値がさがり、もしかすると、日本馬の凱旋門賞への挑戦の仕方を考え直すきっかけになるかも知れない。

日本のサッカーはドーハの悲劇を糧に、実力に磨きをかけて強くなり、その4年後のワールドカップで悲願の初出場を果たすことになる。
さて、日本の競馬はどうなるだろうか。
日本馬が、あのレースを快勝するのをいつの日にか観たいものである。

(御礼)
チェリーメドゥーサ物語に多くの「注目する」ありがとうございました。
クリックが多いほど、その気になって駄文を書きたがるヤツなんです(苦笑)