鉄砲駈けが勝敗の差 大阪杯回顧

大阪杯の回顧行ってみましょう。

キズナ
半年の休み明けで、3F33.9の脚を使って勝ったのは正に見事の一言。
前走・前々走が海外だったから分かりにくかったけど、スタート後は控えて、直線入って一気の加速という競馬がすっかり板についた感じだね。武豊騎手が殆どずっとこのスタイルでの競馬を教え込んでいたのがここにきて成熟してきた感じ。

スタート後も馬が自分から控えた感じで、武豊騎手が殆ど抑える事なく自分のポジションが取れていたのは好印象。直線に入ってから一気に加速するのも馬が理解している感じで、このスタイルならどんな展開でもキレ脚が使えるだろうから、武騎手も馬を信頼してキッチリとタメる競馬に徹する事が出来そう。

不安材料は手前変換が遅い所で、これについては武豊騎手・佐々木調教師もダービー前に「右手前を多用するので左周りの方が良さそう」とのコメントをするほど。
今回もその通りで、直線入ってから左手前に変換したのは最後の200mちょっと前くらい(因みにエピファネイアとトウカイパラダイスは直線入って直ぐに左手前になっていた)。
片方の手前を多用すると、そっちの脚だけ疲れてきて脚勢が鈍ってしまうから、一流馬同士の大接戦になるとこういった部分で後手を踏むかもしれない。
まぁ、得意手前なんてのは人間の利き腕と同じで矯正は難しいから、気にしても仕方ないかもしれない。

エピファネイア
前半かかったけど、この馬としては折り合った方。あの運びで3F34.4なんだから今回は物足りない印象だね。福永騎手曰く「追えば追うほど変わってくる馬」という事なで逆に言えば本数を重ねないと仕上がらないとも言えて、鉄砲が効かない方だと言い得る。実際、角居厩舎はレースまでに4本〜6本の時計出しが多いけど、この馬に関しては9本追い以上が通例。なかなか仕上がってこないタイプなんだろうと思う。大阪杯を走った事でビシッとしてくるだろうから、上積みはキズナよりも大きいハズ。今回はそんな訳で度外視で良いと思う。次走は期待できるんじゃないかな。