実はダートの方が折れやすい

以前、ご質問を頂いて日記の方に投稿したコラムをアップします

Q.コパノリッキーのように骨折しやすい競走馬は、何が原因になっていると思いますか…?宜しければ教えて下さい。

A.原因を特定する事は難しいとは思いますが、馬の骨折や脱臼に関してはJRA競走馬総合研究所の統計により以下の事が分かっています。

1.実はダートの方が折れ易い。
2.短距離ほど折れ易い。
3.体重の重い馬ほど折れ易い。

1.芝よりダートの方が折れ易い
・意外かも知れませんが、JRA総研の調べでは芝よりダートの方が1.3倍折れ易いという統計結果が出ています。私自身も実際に調べて確認したところ、確かにほぼ芝1:ダ1.3 の比率を示します。今回、コパノリッキーはダートコースで故障しているので、統計上は故障発生のし易いコースで故障した事にはなります。「芝よりダートの方が折れ易い」事は、米国でも同様の傾向を示すそうです。

2.短距離ほど折れ易い
・米国の統計では「短距離のダートが最も折れ易い」と結論付けられています。JRA総研の研究は、「大きな差は見られないが、1400mで1.174倍、1600mでは1.11倍、平均よりも骨折の発症率が上昇する」との結果になっています。
今回は1600mのレースだったので、骨折を発症しやすい距離だったとは言えると思います。

3.体重の重い馬ほど折れ易い
・JRA総研の公表では「体重が重い馬ほど折れ易い」とされています。ダートレースに出走する馬の平均馬体重は488?前後です。コパノリッキーの体重は536?だったので、確かに折れ易かったとは言えます。

つづく