所長のダービー回顧

今年の日本ダービーは「狙って獲りに来た」レイデオロが見事に優勝。調教師と騎手も初優勝となりました。
低レベルと言われていた今年の牡馬世代。
時計だけ見ればその通りですが、これほど距離体系が明確な世代もないのではないかという事です。
NHKマイルを見ても分かることですが、通常は王道路線の馬が上位に来るというのが定説でしたが、今年は「見合った距離を早めに見つけてローテを組む」という馬が活躍した年でもありました。
また有力馬が1つの厩舎に集中しているというのも特徴で複数頭数を出走させる厩舎が、ダービー以外でも多く見受けられました。
これは、社台などによる外厩制度の影響でしょう。
皐月賞馬のアルアインは、皐月賞後は厩舎での調整で負けてしまいました。今のリーディング上位の調教師の仕事はレース前に帰厩した馬の微調整という役目になってしまっているのが現状だと思います。これでは馬との絆、人間の繋がりが薄くなり、感動の大きさが少しだけ小さくなってしまっている気がします。
秋の3冠目にはどの馬が出走してくるのか?これから夏にかけて急成長をする馬の存在と、まだまだ競馬は続きます。
今週からは早くも新馬戦がスタート。こちらも見逃さず、来年のクラシックを考えながら楽しみたいと思います。