矢作師 豪州4競走馬券発売終了とても残念

2020年02月19日(水) 07:40 1 2

 少し時間が経過してしまったが、先月競馬法の一部が改正され、海外馬券を発売するレースが変更された。チャンピオンSや英ダービーなど4競走が追加され、5競走の発売が終了した。

 終了したレースのうち4競走はオーストラリアのGIで、メルボルンCや昨年メールドグラースが制したコーフィールドC、モズアスコットが遠征を予定しているドンカスターマイルが含まれている。補欠馬がいる複雑な出馬投票システムや時間帯的に売上高が見込めないことが影響したものと思われる。発売レースを整理しなければならない事情は理解しているものの、とても残念に思う。

 海外レースに出走させる際のモチベーションは常に高いが、関係者としては馬券が発売され、日本のファンに応援してもらうことでさらに責任感が増すからである。国内競馬との兼ね合いもあり直ちには難しいだろうが、将来的には発売指定競走を増やしてほしいものだ。その中で、GI、GII勝ち馬やレーティングの高い日本馬が出走した場合のみの発売にする等のシステムを構築していけば良いのではないだろうか。


 今週のフェブラリーSにモズアスコット、ダイヤモンドSにはタイセイトレイルが出走する。近日中にはラヴズオンリーユーが帰厩してドバイシーマクラシックに向かう予定だ。そして先日は大山ヒルズに行ってコントレイルの状態を視察して来た。大雪に降られて大変だったが、一段と成長した馬体を見られて一安心した。こちらは3月中旬までに栗東に戻して皐月賞に直行の予定となっている。調教師としてプレッシャーはかかるが、楽しみは尽きない。今年は特に忙しい春になりそうである。



矢作 芳人(やはぎ・よしと)

 1961(昭和36)年3月20日、東京生まれの58歳。父は大井競馬の矢作和人元調教師。東大合格者を多数輩出する開成高を卒業後、豪州で修業し、84年に栗東トレセンへ。厩務員、調教助手を経て2005年に調教師として厩舎開業。JRA賞は14、16年に最多勝利調教師、19年に最多賞金獲得調教師を獲得。18日現在、JRA通算635勝。JRA重賞は39勝で、うちJRA・GIは12年の日本ダービー(ディープブリランテ)など9勝。海外GI勝ちは16年ドバイターフ(リアルスティール)、19年コックスプレート(リスグラシュー)。趣味は競輪、サッカー観戦など。

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