ホクショウマサル ばんえい最高峰に初挑戦

2020年03月06日(金) 07:21 2 9

国内公営競馬の最多連勝記録を更新し続けるばんえい競馬のホクショウマサル(牡9、坂本)が同競馬最高峰のレースに挑む。ばんえい記念(BG1、21日=帯広競馬場)に初挑戦することを陣営が決めた。準重賞の前走ウィナーズCで、18年7月から続ける連勝を「31」に伸ばしたスターホース。節目のデビュー100戦目となる次走で、ばんえいチャンピオンの座を狙う。

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ばんえい競馬のスターホースが、満を持してビッグタイトルを取りにいく。管理する坂本東一師(66)は「これまでは連勝記録がかかっていたので負けさせないローテを組んできたが、オーナー(井内紀子氏)も『そこ(ばんえい記念)に向けて力を入れてほしい』と言っていますので。勢いのある時、出ることに決めました」と最高峰レース挑戦を明言した。

ばんえい記念は車1台分にも相当する最大1トンの重量で争う、最強馬決定戦。準重賞の前走で自己最高タイの780キロを克服したが、さらに220キロ加増の高いハードルが待つ。坂本師は「人間でも重いバーベルを一気に持つと体を痛めてしまうからね。うち流のやり方で馬と相談しながら徐々に準備を進めています」という。現在は早朝から約1時間半、さまざまな方法で重量増へのトレーニングを積む。

坂本師は同競馬で2681勝を挙げた元トップジョッキー。ばんえい記念は07年トモエパワーとのコンビで優勝したが、調教師(08年開業)としては昨年までのべ11頭を送り出し、12、13年ともに4着のホッカイヒカルが最高成績。「なかなか勝たせてもらえない特別なレース。今年のこの馬なら、という気持ちは大きい」と力を込める。

マサルは13年デビュー。14年には明け3歳のビッグレース、イレネー記念を制し、ばんえいダービーも勝った。喘鳴(ぜんめい)症を患い、5歳3月から長期休養を余儀なくされたが、復帰後は快進撃が止まらない。主戦の阿部武臣騎手(47)は「力をつけている今なら(重量増も)こなしてくれるはず。それに、馬にとって初めての重量というのは案外、引っ張るものなんだよね」と話す。

坂本師は今年1月4日に史上最速で通算1000勝に到達。阿部騎手も1日に1500勝を達成している。勢いに乗る人馬が年度末の最高峰レースでも主役となりそうだ。【奥村晶治】

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