サクセスブロッケン 平常心で導く葛原さん

2021年02月19日(金) 22:18 0 1

 史上初の無観客開催となる21年初のG1、フェブラリーSは2009年に同レースを制し、誘導馬から引退が決まっているサクセスブロッケン(セン16歳)の最後の誘導となる。担当者の葛原(かつらはら)耕二主査はコンビでの最後の大一番へ気合が入る。

 最高の“卒業式”をエスコートする。葛原主査は16年3月に東京競馬場勤務となってから5年間パートナーを務める。ラストを前に「乗り手の緊張がブロッケンに伝わらないよう、平常心でいつも通りの誘導を心掛けたい」と、準備を整える。

 相棒は現役時代、地方交流では2008年ジャパンダートダービー、09年東京大賞典、中央では09年フェブラリーSと砂G13勝。11年引退後すぐに東京競馬場で誘導馬となった。

 3人目の担当となった葛原さんは「身の引き締まる思いでした。初めて騎乗したとき、身体能力の高さや障害飛越の脚力がこれまで乗ってきた馬と全く異なり『これがG1馬なんだ!』と衝撃を受けたことを覚えています」と振り返る。

 競走馬が誘導馬になると多くの馬がコースに近づいたり、出走馬の返し馬を見て一緒に走りたがるという。ブロッケンも例に漏れず、「地下馬道からコースへ続く坂を駆け上がったこともあったようです」。それを代々引き継いできた3人で立派な誘導馬に育て上げた。

 昨年は無観客の日本ダービーで初の芝G1の先頭誘導。そして迎えた今年。「16歳になりましたし、まだ誘導馬として頑張れるのですが、元気なうちに引退させてあげようということになりました」。レース後にブロッケンは功労馬たちが集うホーストラスト牧場(鹿児島県湧水町)に移動し余生を過ごす。

 コンビを組んで一番の思い出は16年6月に東京競馬場で実施した「ジャンピングホースショー」。芝コースに設置した145センチの障害を大観衆の前で飛び越えた。「これまでブロッケンに関係した方々のためにもしっかり終わりたい」。有終の美で最後を締めくくる。(恩田 諭)

 ◆葛原 耕二(かつらはら・こうじ)1973年9月5日、宮崎県出身。47歳。宮崎・本庄高卒業後の92年にJRA入会。宇都宮育成牧場、競馬学校、美浦トレセン、馬事公苑、宮崎育成牧場をへて16年3月から東京競馬場業務課に。中学2年から乗馬を始め、高校では馬術部に所属した。趣味はゴルフ。

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