元JRAジョッキー高嶋活士 東京パラへ

2021年03月17日(水) 22:35 0 5

東京パラリンピック出場を目指す元JRAジョッキーの高嶋活士選手(かつじ)

静岡県御殿場市・馬術スポーツセンターでパラ馬術の公開合宿が行われました。パラ馬術は、馬の正確な動きと芸術性を競う採点競技です。馬場内を三つの異なるリズムの歩き方「常歩(なみあし)・速歩(はやあし)・駈歩(かけあし)」で描く経路の正確さ、馬の動きの美しさなどが10点満点で採点され、総得点の何パーセントを獲得できたかで順位を競います。

合宿に参加した元JRAジョッキーの高嶋活士選手は、愛馬ケネディにまたがり、リズムの切り替えを重点的に練習。「元気よく走らせたり、速くするのは得意なんですが、スピードを遅くするのは苦手。一生懸命走っているのを止めるのは難しい」と、細やかなコントロールが求められるパラ馬術の難しさを話しました。

幼い頃から動物が好きだったという高嶋選手は、中学校を卒業し、競馬学校に入学。2011年にJRA騎手としてデビューしました。しかし、2013年に出場した障害レースで、馬が障害をうまく跳び越えられず落馬。右半身にまひが残り、2015年に騎手を引退しました。

それでも「馬以外の世界を考えられなかった。馬に乗るなら勝負をしたいという思いがありました」と、パラ馬術の世界へ。「まず第一に姿勢が全然違うので、そこを修正するのにはだいぶ苦戦しました」と、当時を振り返ります。

競馬では馬の速さを最大限に引き出すため、騎手は「モンキー乗り」と呼ばれる、前傾姿勢で騎乗しますが、馬術では安定感と美しさが求められるため、騎手は上体を起こします。

右半身がうまく使えず、馬の乗り方から学び直した高嶋選手ですが、2016年には全国障がい者馬術大会で優勝。その後も数々の国内大会を制し、2018年の世界選手権では個人11位に入りました。

高嶋選手が東京パラリンピックの代表になるためには、来月ベルギーで行われる大会で、出場する日本人選手5人中上位4人に入らなければいけません。

「(1年間)競技もできなかったので、本当にひたすら練習していました。人馬ともに質はあがったので、結果的には良かったと思います。とにかく頑張るしかない。(東京パラリンピックでは)少しでも皆さんの気持ちがハッピーになるような馬の姿を見せてあげられたらなと思います」と、決意を語りました。

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