萩原師はダービー馬もよみがえらせていた

2021年06月11日(金) 07:18 0 1

 6月6日、安田記念を制したのはダノンキングリー(美浦・萩原清厩舎)

 昨年の天皇賞(秋)以来、約8カ月ぶり。しかも勝ち馬から3秒近く放されて12頭立ての12着。

 そんなダノンキングリーが巻き返す様をみて、同じ萩原厩舎が生んだダービー馬を思い出したファンも多かったのではないだろうか?

 皐月賞で圧倒的人気だったロジユニヴァース。しかし結果は14着と大敗してしまう。敗因を問われた萩原調教師は、当時、次のように答えた。

「体に疲れが出てしまいました。体重の増減も激しいし、まだまだ出来上がった馬ではなかった」

 実際、デビュー戦で468キロだった体はその後、プラス26→プラス10→マイナス4と続き、この皐月賞も前走比マイナス10キロの490キロという数字を示していた。

「皐月賞は仕事として失敗してしまった」と語った指揮官。

「体重を計ったところ470キロ前後まで減っていました。このままではダービー出走すらおぼつかない。そこでまずは体を戻す事に専念しました」

 山元トレセンで放牧中の3週間、師自身も毎週、宮城まで足を運んだ。その結果、帰厩した時には「皐月賞よりは良くなっていた」と言う。しかし。

「良い時の状態に戻ったわけではありませんでした」

 レースを直後に控えた金曜、土曜には角馬場で左回りに十数周にわたって乗り込んだ。ダービーの2日前、そして前日に角馬場で乗り込むなど、異例の調整法だった。

「稲垣君の案でした」

 「稲垣君」と言われたのは、当時師の右腕として調教助手をいていた現在の稲垣幸雄調教師。

 ダービー当日体重はプラス16の506キロと、戻したどころか過去最高数字。そして堂々と先頭でゴールに飛び込んだ。

 こうしてロジユニヴァースを復活させた萩原調教師は今回ダノンキングリーを蘇らせた。

 ダノンキングリーは先述した通り昨年の天皇賞(秋)で最下位に敗れていた。

「状態は悪くないと思っていただけにここまで負けたのは意外でした。本来の走りではなかったので、思い切って休ませる事にしました。調子を落としてしまったというのは、能力がある馬なのに力を発揮出来る状態を保てなかったという事ですからね。まずはそうならないようにしなければいけません」

 勝利にもおごることなく改めて己を律する姿勢をみせた萩原調教師。新たなGIホースの今後が楽しみだ。

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