笠松若手騎手3人 YJS出場の夢奪われる

2021年06月12日(土) 20:58 0 1

 地方、中央の若手騎手が腕を競う「2021ヤングジョッキーズシリーズ(YJS)」の出場騎手が発表されたが、今年の笠松勢はゲートインできず除外扱いとなった。

 笠松競馬再開は遅れ、デビュー1、2年の若手騎手3人は、全国の夢舞台に挑戦するチャンスを奪われ、地方競馬教養センターで一緒に学んだ同期たちとも再会し、磨いた騎乗技術を発揮する貴重な機会だが、かわいそうなことになった。

 YJSは今年で5回目。地方から30人、JRAから19人が出場予定。西日本地区トライアルラウンドは7月20日の佐賀から高知、金沢、園田と続き、11月18日の名古屋でファイナルラウンド進出者が決まる。ファイナルは12月27日に大井、28日に中山で行われ、過去4回の大会ではいずれも地方騎手が総合Vを飾っている。

 笠松勢では今年、3年目の東川慎騎手(20)、2年目の深沢杏花騎手(19)と長江慶悟騎手(21)が出場予定だった。

 東川騎手は昨年、惜しくも1ポイント差の5位で「夢のファイナリスト」に届かなかった。レース後「来年は頑張りたい。もっと馬を動かせる騎手になって、JRAのコースでも乗りたい」と意欲を示していた。

 NARの2021年度広報スローガンは「一緒に、次の感動へ。地方競馬ワンチーム」だが、笠松勢だけ仲間外れの状態。YJSの騎乗騎手などの発表ではNAR、JRAともに笠松について一切触れず、事実上の「登録抹消」扱い。昨秋デビューしたばかりの長江騎手は行政処分もなく、真っ白な存在。「地方競馬ワンチーム」とアピールするのなら、若手騎手への救済策として騎乗機会を与えてほしい。

 NAR広報では「今シリーズは出場できない予定」と笠松勢の途中参加は厳しい見通し。理由としては、まず(笠松での)JRAとの交流レース再開予定がないこと。次にYJSでは、年間の騎乗予定の回数が決められていて、途中参加はできないとのこと。他場の騎手にけが人が出たとしても厳しいようだ。

 「特例として救済策はないのか」と聞くと、「99%無理でしょうが、もしJRAとの交流レースが再開されれば、わずかに可能性がある」とのこと。また最終の名古屋ラウンドはフルゲート12頭のところ、10頭立てになっており、2頭分の余裕がある。「残り1%」の可能性はあるというが、笠松が再開されることが先決。若手騎手の夢はこのまましぼんでしまうのか。

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