騎手が他の馬に賭事を行ったかどで騎乗停止

2014年09月27日(土) 09:42 1 3

ニュージーランド競馬界は、大きなスキャンダルに動揺している。デヴィッド・ウォーカー騎手は8月16日にアワプニ競馬場のレースにおいて他の出走馬の馬券を購入し、自身の騎乗馬に全力を発揮させなかったという嫌疑が掛けられている。
38歳のウォーカー騎手は、8月27日に騎乗免許を無効とされ、総賞金20万NZドル(約1,800万円)のマフィキSで人気馬の1頭スカポロに騎乗できない。そして、有罪と認められた場合は騎乗免許が生涯はく奪となる可能性がある。この案件は、大半の競馬国が騎手による賭事をルール違反としているのに、なぜニュージーランドでは許容されているのかという新たな疑問を引き起こすことになるだろう。
ウォーカー騎手は、TAB(Totalisator Agency Board 場外馬券発売公社)が提供する特別な窓口サービスでライバル馬セントランサムの馬券を購入し、意図的に同馬を勝たせるようにウォッチユアマンに騎乗したとの嫌疑が掛けられている。
その日の裁決委員は、最後の直線でずっと追われていたセントランサムとは全く正反対であったウォーカー騎手の騎乗ぶりを取り調べた。また、これに続く競馬公正部(Racing Integrity Unit: RIU)の調査で、ウォーカー騎手が500NZドル(約4万5,000円)以上と思われる現金をセントランサムに賭けていたことがわかり、同騎手が払戻金を受け取る姿が監視カメラに映っていた。
ウォーカー騎手は馬券を購入したことを認めたと思われるが、同騎手は裁決委員に対し、手が痙攣していたのでウォッチユアマンに全力を発揮させることができなかったと語ったそうだ。
RIUはウォーカー騎手の他の騎乗レースについて調査を開始し、競馬あるいは賭事に関連した不誠実あるいは不正な行為に関するルール801、および騎手はその騎乗馬だけに賭けることができるとしているルール707に違反しているという嫌疑を掛けている。
RIUのマイク・ゴッドバー事務局長は次のように語った。「ウォーカー氏に掛けられた嫌疑は非常に深刻で、サラブレッド競馬そのものを脅かすものです。それゆえ、司法統制当局(JCA)の審理の前にウォーカー氏が引き続き競馬に参加することは、競馬のイメージ、利益、そして公正性に対して容認できない危険をもたらすと、私たちは考えています」。
この後、ウォーカー騎手には7年間の騎乗停止処分と3000NZドル(約27万円)の過怠金が科された。

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