川崎競馬場の来場者数が9年ぶり増加見通し

2016年01月24日(日) 08:06 0 1

 川崎競馬場(川崎市川崎区)の今年度の来場者数が平成18年度以来9年ぶりに前年度比プラスとなる見通しとなった。施設改修や趣向を凝らしたイベント開催を通じて新規ファンの掘り起こしに成功したことが寄与した。(古川有希)

 川崎競馬を主催する県と川崎市が競馬事業の効率化を目指して12年度に設立した「県川崎競馬組合」によると、今年度の来場者数は4日現在で25万2832人に達し、1日当たりの来場者数の平均値は前年度比10・5%増。

 同組合事務局の鈴木基義参事(53)は「あと3開催を残しており、前年超えは間違いない」と声を弾ませる。

 同組合は今年度、ポニー乗馬や川崎駅前の名物居酒屋「帰ってきた怪獣酒場」とのコラボレーションレースなど競馬ファン以外が楽しめるイベントを多数用意するとともに、このほどスタンドの一部を改修し、競馬場のマイナスイメージを一変させた。

 25日から開催予定のレースに向けて、女性やカップル専用シートやシニア席を整備、子供向けアスレチックも設置する。

 来場者数の増加に伴い、経営改善の見通しも明るくなった。同組合は組合設立直後の2年間で約30億円の累積赤字を抱え、実質収支は24年度までずっとマイナスで推移していた。25年度にやっと実質収支を黒字転換。今年度は同組合設立以来初めてとなる繰出金を県に6千万円、川崎市に3千万円出せる見通しとなり、地方財政への寄与という本来の目的を果たせるまでになりそうだ。

 競馬場の周辺地域は大型マンションが林立し、人口流入が止まらない状態。2月18日には、競馬場スタンド跡地に大型商業施設「マーケットスクエア川崎イースト」が開業するのも大きな追い風となりそうだ。

 鈴木参事は「競馬に興味を持ってもらえればなお良いが、まずは競馬場に遊びにきてもらって『面白い』と思ってもらえれば。居心地のよい空間を365日提供することで、誰もがいつでも気軽に来て楽しめる場所を目指したい」と話している。


(産経ニュース 1月23日)

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