2014年08月07日(木) 12:00
ついでに言えば、論語はこれに続いて「小利を見るなかれ」と述べている。目先の小さな利益に惑わされると大きな成果を得る事は出来ないし、それに振り回され、気がついたときには、元も子もなくしていたということになりかねない。地道に生きていこうと、それを実践できるかどうかだ。
長じて成功者の道を見つけた例を競馬は見せてくれる。アイビスサマーダッシュを勝ったセイコーライコウは7歳馬。どうやら、スプリンターチャンピオンの座をもとめても許されるところまで来た。短距離戦線で4勝まで来たのが4歳の1月、ところがその後の低迷期間が長かった。気難しくてムチを入れると止まるところがあって苦労しているが、それより暑さに弱く、勝ちきれないシーズンが続き、今年の中山の準オープンを勝つまでに3年3ヶ月も要した。
ところが、新潟の直線1000米が初めてだった韋駄天Sで持ったまま抜け出す圧巻の勝利を遂げると、ガラリ一変。7歳の今がようやくピークと思わせる変貌ぶりで、調整も楽。自分から加減して走るようになったので、この馬のペースで走らせればよく、どうやらコンスタントに走れるようになってきたのだ。2戦2勝の新潟の直線レースで自信をつけたセイコーライコウが、その切れ味で新潟で行われるスプリンターズSで頂点を極められるか。「速かなるを欲するなかれ」を守って新潟巧者の名を大きくするか、秋の楽しみがひとつふえた。
同一年度での小倉三冠を達成したメイショウカイドウも、このときは6歳を数えていた。ゆっくり熟成、なんかいいことがありそうだ。
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長岡一也
ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。
プロフィール
セイコーライコウの全成績と掲示板
メイショウカイドウの全成績と掲示板
コラム
直線1000mに対する高い適性/アイビスSD
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