2014年09月29日(月) 18:00 38
2分24秒4(前半1分13秒1-後半1分11秒1)の勝ちタイムは、このレースが2400mになって8年、イコピコの勝った09年の2分24秒2に次ぐ2番目に速いタイムだった。しかし、昨年こそ2分24秒8で楽勝したエピファネイアが続く菊花賞を勝っているものの、イコピコは菊花賞を4着にとどまり、2分24秒7で勝った07年ドリームジャーニーも5着に終わっている。直結のトライアルだけに、ここをきちっと勝った自信は大きい一方、3000mの本番を前に十分に余力を残しておきたいのも大きなテーマである。速い勝ちタイムは必ずしも喜べない。オルフェーヴルも、ゴールドシップももっと遅い時計だった。3着オウケンブルースリも、同じくビッグウィークも。ここは「落とせないと思っていた」と橋口調教師が振り返ったように、ダービー馬とあって、トライアルなのにかなり必死に勝ちにこだわった印象はある。
神戸新聞杯の結果を見て、菊花賞にするか、それとも天皇賞・秋に向かうか決めたいとしていたイスラボニータだったが、C.ルメール騎手とのコンビで天皇賞・秋が決定したという。イスラボニータの天皇賞・秋は最初からの予定とおりであり、フェノーメノ(蛯名正義騎手)とバッティングしていた騎乗騎手の問題だったのだろう。ワンアンドオンリーが大凡走でもすれば別だが、神戸新聞杯はあまり関係なかったのである。
ワンアンドオンリーの3コーナー過ぎからサウンズオブアースと並んで一気にスパート開始は・・・
柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。