2015年07月14日(火) 11:30 29
▲【37:メジロドーベルの2014(父ルーラーシップ)】
セレクトセール2015の初日、1歳馬セールが終わりました。まず結果から言うと、これまでの1歳セールを大きく上回る、76億7286万円(税込)という驚異的な総売上額を叩き出しました。この数字を昨年と比べてみると、上場頭数は17頭減っていたにも関わらず、総売上額は17.9%もアップ。平均価格は、なんと20.7%も上がっているのです。売却率は88.2%で、238頭中210頭が取引されました。
これまでのセレクトセールでは、当歳セールにより注目が集まっていましたが、1歳セールが主流である海外のバイヤーのニーズに合わせ、1歳セールも充実させてきました。その結果、昨年は2日間通しての最高額馬が1歳馬【リッスンの2013(父ディープインパクト)】から出るという例年とは逆の現象が起こり、さらに今年の1歳セールの好調に繋がったのではないでしょうか。
それでは、昨日の1歳セールを振り返っていきましょう。
会場内には多数のオーナー、調教師、ジョッキーたちが集結し、競馬場とはまた違った華やかな雰囲気に包まれました。河野太郎会長の開会宣言に始まり、セール出身のGI勝ち馬に対するメダル授与式が行われたあと、いよいよセール開始。直後の【1:シェリールの2014(父ルーラーシップ)】から積極的な競り合いが見られ、価格はグングンと上昇。1頭目から6600万円で競り落とされ、会場は活気に包まれました。
その後も途切れることなく競り合いは続き、ほとんどの上場馬が競り合いとなる中、さらに場内をヒートアップさせたのが、【19:キングスローズの2014(父ディープインパクト)】の登場です。
▲【19:キングスローズの2014(父ディープインパクト)】
この日最初のディープインパクト産駒であり、母キングスローズはNZの3歳牝馬チャンピオン。6000万円から始まったセリは、2声で1億円に突入! その後も競り合いは続き、結局1億9500万円で落札されました。落札者は里見治オーナー。
「全体的に見てすごく良かったし、初仔だけど馬格もあって雰囲気がいいので、池江先生とも相談して、欲しいと思いました。2億を超えたらやめようと思っていたので、ギリギリのラインで買うことができましたね」。
里見オーナーはその前の【15:トゥーピーの2014(父ハーツクライ)】も8400万円で落札。「サトノラーゼンの下なのでどうしても欲しいと思っていました。まさかあんなに高くなるとは思わなかったけど、ラーゼンの下だから仕方ないですね」と語ってくれました。
日曜日のプロキオンステークスを快勝したばかりのベストウォーリアの半弟【35:フラーテイシャスミスの2014(父ケープブランコ)】は、兄ベストウォーリアと同じ馬場幸夫オーナーが5000万円で落札。「まずは無事にのびのびと走ってくれればと思います。自分の力を発揮してくれれば嬉しいですね」と語ってくれました。
▲【35:フラーテイシャスミスの2014(父ケープブランコ)】
女傑メジロドーベルを母に持つ【37:メジロドーベルの2014(父ルーラーシップ)】は(写真上部)、小笹芳央オーナーに6000万円で落札されました。この世代が初年度産駒であるルーラーシップは、平均価格ではディープインパクトに次ぐ第2位・・・
netkeiba特派員
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