2016年02月24日(水) 18:00 12
本番へ直行というローテーションは悪くない印象だが「調教ではできることに限りもある」
今月いっぱいで栗東では武田、橋口弘、松田博調教師が引退となる。当コラムでよく登場していただいたのはご存じ、松田博調教師だ。学生のころは「馬」を追いかけるのがやっとで、「人」のことはさっぱり。今から21年前に仕事でトレセンへ通い始めるようになった当時は、松田博調教師の顔も漫画で描かれているものでしか認識がなかった。取材の仕方や服装などで怒られたことから、ボートレースやパチンコなど競馬以外の話でも盛り上がったり…水曜と木曜の調教スタンドと厩舎の往復を“お供”する間の思い出は書き尽くせるものではない。
生まれたばかりの当歳を見に行き、その成長を見守りながら将来の青写真を描く…といった調教師本来の仕事がなかなかできない環境になっている昨今。表向きは「生まれたばかりの当歳を見て何がわかるよ」と言いつつも、実際には毎年のように管理予定の当歳馬を見に行っていたことを知っている。弱そうなところや心配なところをいち早く見つけ、調教が進むにつれてそこがどうなるかに気を配り、入厩後の調教にフィードバックし続けてきたこともよく知っている。そうした行動をそばで見てこれたのは記者冥利に尽きるというか、POGネタを主に扱う当コラムにおいても、何物にも替え難い財産となった。
もし、当コラムがPOGで何らかの役に立っているのだとすれば、まさに師匠である松田博調教師のおかげ。
言葉ではとても足りないが、それでもこの場を借りて「ありがとうございます」と言わせてもらいます。
先週の小倉大賞典では・・・