2016年10月21日(金) 18:01
▲騎手・関係者への共通アンケートで、的場文男騎手の魅力に迫る!
9月7日に還暦を迎えた的場文男騎手が"キャンペーンボーイ"を務める、『トゥインクル30周年SP企画』の第4弾! 2週に渡り、『的場文男のココがスゴイぞ!アンケート』をお届けします。的場騎手に近しい方々に、共通アンケートを実施。たくさんの愛あふれるエピソードとお祝いコメントが集まり、写真撮影で使用した勝負服Tシャツもサインで埋め尽くされました。JRA所属騎手もスペシャルサンクスで登場!(取材:高橋華代子、編集部)
▲「ダービー1着同着でがんばりましょう!」(撮影:高橋華代子)
【Q1.騎手・的場文男のスゴイと思うところは?】
人が動かせないような馬を動かしてきますよね。どうしても馬上でのアクションに目がいくかもしれませんが、あれはあくまでも的場さんのアクションであって、動かしているのは力ではなく技術です。ハミの強さやステッキワークとかで、ズブイ馬を動かすことは天下一品です。なかなかあそこまで動かせる人はいないと思います。あとはメンタルですね。あの年齢で、あれだけ勝って、もう働かなくていいじゃないですか(笑)。それでも勝ちたいという欲やファイトが今でもあって、あの気持ちを維持していることがちょっと信じられないです。すごいとしか言いようがありません。口では「もう年だから」って言うんですが、腹の中では絶対に思ってないですよ。「いつまで乗れるのかなぁ」と言いながら、パドックに行ったら準備運動をして気合いが入っていますから(笑)。
【Q2.人間・的場文男のスゴイと思うところは?】
馬から降りたら人がいいおじちゃんって感じで、本当に優しいですね。声もかけてくれるし、すごく話しかけやすい人です。ピリピリしていても人は寄ってこないと思うし、そういう部分は学びたいです。
【Q3.的場騎手との思い出のエピソードは?】
2年前に僕が初めてリーディングを獲らせて頂いた年に、忘年会で一緒になる機会がありました。そのときに、「がんばったな、がんばったな、がんばったな」って。自分の中ではかなり大変な思いでリーディングを獲ったつもりでした。「おめでとう」とは言ってもらっても、「がんばった」とか「大変だったね」って言われることは少なかったので、的場さんに言われた言葉はすごくうれしかったです。「俺もがんばらなきゃな」って的場さんは言っていましたが、まだがんばるのかって当時は思ったんですけど(笑)。でも、2年後もあのときの言葉を実行しているのが本当にすごいです。
【Q4.的場騎手にメッセージ】
還暦おめでとうございます。いつも応援しています! 的場さんがいないと寂しい感じになっちゃうので、できるだけ長く乗り続けてください。そして、ダービーを勝ってください。僕もがんばります。ダービー1着同着でがんばりましょう!
▲「竹見さんの記録を抜くことになれば、地方競馬はもっと盛り上がると思いますよ」(撮影:高橋華代子)
馬を動かす技術もすごいですが、"馬を動かす気持ち"もすごいですね。あの年齢で毎日レースに乗って、あれだけ動かせているので、全盛期はもっとすごかったんだろうなと思います。体はきついはずなのに、朝の調教にも乗っていますからね。「暇がダメ」って的場さんはよく言いますが、自分は暇な方がいいです(笑)。
騎手というより、人としての方が自分はすごいなって思っています。なんせ優しいじゃないですか。若い子たちにも頻繁にイジられていますが、よく怒らないなって思いますよ(笑)。根が優しい方なんでしょうね。
同じ九州出身なので、佐賀競馬場の九州里帰りジョッキーズカップに毎年一緒に参加していることですかね。的場さんはいつも温泉に寄っていくので、別行動ですけど(笑)。今年は『的場文男レジェンドカップ』も同じ日に開催されたんですが、子供の頃に佐賀競馬場で竹見さん(佐々木竹見元騎手)の記念レースがあったので、的場さんのレースもあっていいんじゃないかなって思って、親父(真島元徳調騎会会長)に言ったんです。的場さんにもプレゼンターとして参加してもらえたので、実現できてよかったし、来年以降はもっと広がっていけばいいですね。
自分が今年に怪我をしたので、一番感じるのは、怪我をしないで長く続けられるように頑張って欲しいなって。あの年齢で怪我をすることは致命的でしょうし、一年一年が勝負だと思うので。怪我をしないで長く乗り続ければ、竹見さんの記録(国内最多勝記録・7153勝)にも近づけるだろうし、抜くことになれば、地方競馬はもっと盛り上がると思いますよ。
▲「"真面目にやっていればいいことがある"は印象に残っています」(撮影:高橋華代子)
的場さんは、僕の父より祖父(64歳)の方が年齢は近いですが、馬に乗っていること自体がすごいのに、一線級でバリバリ活躍しているのは本当にすごいですよ。馬をしっかり真面目に走らせたり、ズブくなっている馬を動かすのは、的場さんの持ち味で、僕がデビューしたばかりで、馬を動かせていなかった頃は、乗り替わりで的場さんに乗られると嫌でした。これだけ動かせるのは、技術もそうですけど、気持ちが一番大きいと思います。
今でも調教に乗って、何に対しても真面目だし、その熱意は尊敬します。はじめから怖くはなかったですが、接すると気さくで、みんなにイジられたりも(笑)。そういう風に思わせてくれるのもいいところなんでしょうけど。
デビューした頃に、的場さんにクビの上げ下げで競り合って勝ったことです。的場さんは何とも思っていないでしょうけど、僕はとてもうれしくて、自信につながった瞬間でした。あと、他場のレースから帰ってくるときにタクシーで2人きりになることがあるんですが、意外に真面目な話をすることがあります。競馬の技術的なことではないですが、人生論というか、「真面目にやっていればいいことはある」と、その言葉は印象に残っています。
誕生日に直接言いたかったんですが、僕がフランス研修中で日本にいなかったので、この場を借りて「おめでとうございます!」と言いたいです。的場さんの心の中では大目標があると思うので、怪我はしないで欲しいです。的場さんの頑張りは、僕たちも刺激になっています!
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