2017年04月22日(土) 12:00
◆過去のデータからアルアインは軽く扱えない
当てるのは難しいと覚悟はしていたものの、あそこまで荒れるとは…。皐月賞の結果については多くの方がそう思ったんじゃないでしょうか?
当コラムで掘り起こしたデータも、まるで役に立ちませんでしたね。間違って(?)参考にされた方には、心からお詫び申し上げます。
それでも懲りない私。そんな役立たずの(?)データをもとに、今回はダービーを予想しちゃいます。結論から言うと、皐月賞を制したアルアインは馬連の軸にオススメです!
先日の皐月賞では、1〜3番人気の馬がマクラを並べて着外に沈んでしまいました。これは同レース史上5回目のこと。過去4回の結果は以下のとおりです(馬名の後のカッコ内は人気順)。
61年=1着シンツバメ(5)、2着イカホ(14)、3着グランドタイム(17) 71年=1着ヒカルイマイ(4)、2着バンライ(14)、3着ヒデチカラ(8) 77年=1着ハードバージ(8)、2着ラッキールーラ(4)、3着アローバンガード(13) 97年=1着サニーブライアン(11)、2着シルクライトニング(10)、3着フジヤマビザン(12)
これを見てハッとしちゃいました。今年は2017年でしょ?そう、1977、97、2017年と、20年周期で“発生”しているんです。ということは、2037年の皐月賞でも大波乱が起きるんじゃないですか?「そんな先まで覚えていられない」って?おっしゃるとおり!でもそれを確かめるためにも長生きしたいものですねぇ。
オッと、話があらぬ方向に行ってしまいました。肝心なのは、そういうデータを今年のダービー予想に結びつけること。上記4回のうち、61年の優勝馬シンツバメはダービーには出ませんでした。それ以外の皐月賞馬3頭はいずれもダービーに駒を進め、ヒカルイマイとサニーブライアンが優勝して2冠を制覇、ハードバージも2着に好走しています(勝ったのは皐月賞2着のラッキールーラ)。
つまり、1〜3番人気馬が1頭も馬券対象にならなかった時の皐月賞馬は、ダービーに出走すれば勝率66.7%、連対率は100%ということ。アルアインは軽く扱えないわけです。
一方、上記4回の皐月賞で1〜3番人気に推されながら4着以下に敗れ、ダービーで巻き返して馬券対象になった馬は以下の4頭でした。
61年=ハクショウ(1)11着→1着 71年=フィドール(2)7着→3着 77年=カネミノブ(3)6着→3着 97年=メジロブライト(1)4着→3着
各回1頭ずつ馬券に絡んでいますが、勝ったのは皐月賞馬が不在だった61年のハクショウだけ。あとはいずれも3着に終わっています。今度のダービーでファンディーナ、スワーヴリチャード、カデナが1、2着できるかどうかはアルアイン次第。同馬が出てきたら、3頭のうちの1頭が3着に来ると考えて“それなりの”馬券を買うというのはいかがでしょう?
それにしても、懲りないヤツだなぁ。
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矢野吉彦
テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。
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