2018年04月03日(火) 18:01 45
今回は小牧騎手ならではの技術についての質問が!
「小牧騎手ならではのスタート直後の姿勢の意味は?」「返し馬の成功と失敗は何が決め手?」などなど、今週は“技術”にまつわる質問に対して『太論』を展開。小牧騎手が長年の経験で積み上げた、こだわりの数々が明らかに!
(取材・文/不破由妃子)
──今回は、小牧さんならではの技術についての質問をふたつ紹介したいと思います。まずは、「『太論』をきっかけに、小牧騎手を応援するようになりました。いつも思っているのですが、小牧騎手はスタートした直後の姿勢が独特ですよね。最初のコーナーまでのポジション争いのあいだ、腕を伸ばして押しているようなシーンをよく見かけ、それは小牧騎手だけのように思います。馬の首をロックして推進力を高めているのかな…と思ったのですが、実際はどういった理由があるのでしょうか?」という質問です。
小牧 なんていうのか、スタートは馬に付いていってるだけやからね。手綱はできるだけプラプラで、必ず鬣(たてがみ)を持ってゲートを出す。結局、ゲートは馬が出るか出ないかやし、そもそも人間より馬のほうが勘がいいから、人間が意識的にガツンと出すより、そのほうが体全体を使えるちゃうかなと思って。首も使いやすいはずやしね。
──だから鬣を持って、馬の行く気に任せているんですね。
小牧 うん。僕はもう付いていってるだけ。ただ、腕を伸ばして…っていうのはようわからんなぁ。あんまり意識したことがない。そもそも、あんまり手で押すもんじゃないし。
──それはスタートに限らず?
小牧 そう。手は馬の首の動きに合わせるだけだと思う。それは、スタート後にポジションを取りに行くときもそうやし・・・
小牧太
1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。