2018年10月24日(水) 12:00 21
●アクアミラビリス(牝 栗東・吉村圭司 父ヴィクトワールピサ、母アクアリング)
半姉クイーンズリングはエリザベス女王杯(GI)を含めて重賞を4勝した名牝。母アクアリングはTorrestrella(04年仏1000ギニー-G1)の半妹で、母の父Anabaaはカルティエ賞最優秀スプリンターに輝いた名馬。Anabaa産駒には「Rivermanのクロスを持つ産駒から大物が出る」という際立った配合的特徴がある。Goldikova(カルティエ賞年度代表馬でG1を14勝)、Anabaa Blue(01年仏ダービー-G1)、Trevise(凱旋門賞を2連覇したTreveの母)、Anabandana(ニュージーランド2歳チャンピオン)などはこの配合から誕生している。
アクアリングもこのパターン。ドイツ牝系から誕生したAnabaa Blueを除く3頭、Goldikova、Trevise、AnabandanaはいずれもLyphardを併せ持っており、母アクアリングもRivermanクロスに加えてLyphardを持っている。Anabaa産駒の鉄板の成功パターンだ。全兄モンドバーグは中央未勝利だが、母方にRivermanを持つヴィクトワールピサ産駒にはアジュールローズ(16年プリンシパルS-OP)がおり、配合は決して悪くない。芝向きの中距離タイプ。
●アストライア(牝 栗東・池添学 父キングカメハメハ、母ハープスター)
母ハープスターは現役時代、非凡な切れ味を武器に桜花賞(GI)、札幌記念(GII)など4つの重賞を制覇した名牝で、3歳秋に渡仏して臨んだ凱旋門賞(G1)でも・・・
栗山求
68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG