2019年10月22日(火) 12:01
今週の天皇賞秋は、やはりアーモンドアイとサートゥルナーリアの対決が注目されるところ。このうちサートゥルナーリアは3歳馬でどこまでやれるかということが課題になる。
1987年に3歳馬の出走が可能になりスーパーファントム(7着)が出走して以降、3歳馬の成績は[2-5-3-23]。勝った2頭、バブルガムフェローとシンボリクリスエスはいずれも3番人気だった。回収率は単42%・複80%で、複のほうで考えれば人気通りには走っているという印象だ。
さらに見ると、3歳馬のうち人気薄で好走したのはダンスインザムード(2004年13番人気2着)だけで、残り9頭はすべて4番人気以内。4番人気以内馬は[2-4-3-5]で回収率は単99%・複115%なので、上位人気になるレベルの馬は素直に信じてよいのかもしれない。
同馬について気になることがあるとしたら、神戸新聞杯→天皇賞秋という形。前走2400m組は1987年以降トータルで[5-4-3-56]。回収率は単30%・複50%とかなり低い。こちらも人気薄馬がほとんど走っておらず5番人気以下の連対馬は1頭だけなので4番人気以内限定にすると、[5-3-1-13]。複勝率40.9%で、前走距離と関係ない1〜4番人気馬の43.0%よりやや低い。回収率は単93%・複75%で、こちらも全1〜4番人気馬の単95%・複78%より少しだけだが低い。
もともと2000mの大レースを勝っている馬なので距離それ自体はもちろん合うのだろうが、神戸新聞杯は13秒台が4つ続いた一方で残り600mから10秒台が2回という極端なスロー→上がり勝負。天皇賞秋でいきなり異質な競馬をしなければならないのはひとつのハードルだろう。
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須田鷹雄
1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。
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