2020年02月26日(水) 18:02
▲「あのおかげで今の自分がある」、師匠に教わった大事なこととは (C)netkeiba.com
名手の引退、名伯楽の引退…この季節は競馬界の別れのシーズン。佑介騎手の師匠である作田誠二調教師も、3月3日付で引退されます。
2004年3月6日にデビューした佑介騎手。この年に35勝を挙げ、JRA賞最多勝利新人騎手を獲得。以降丸3年にわたり、作田厩舎で腕を磨きました。
いまや、騎手としての実力はもちろん、その人柄で幅広い競馬関係者から慕われている佑介騎手。その礎となった、師匠の教えに迫ります。
(取材・構成=不破由妃子)
──作田先生と佑介さんの師弟関係といえば、佑介さんがNHKマイルCを勝ったときのエピソードが思い出されます。勝ったときは泣かなかったのに、師匠の「よく我慢したな」という言葉に思わずウルッときたと。
佑介 普段は多くを語らない先生が、あのときは明らかに喜んでくださっているのがわかったので。どちらかというと明るくてひょうきんな先生ですが、僕に対しては甘くないというか、怒られることもなければ褒められることもほとんどなかったですからね。
ただ、要所要所で声を掛けてくださって、ついこの前も「お前、最近フォームがよくなったな」って。いつも見てくれているんだなと思うと、やっぱり心強いものがあります。
──怒られることも褒められることもあまりなかったとのことですが、16年に及ぶ師弟関係のなかで、ぶつかったりしたことは一度もないのですか?
佑介 ぶつかったというか、一度だけこっぴどく怒られたことがありました。サンディエゴシチーで札幌2歳Sを勝った翌年の春(2010年)だったんですけど、その年、僕はレーヴドリアン(松田博資厩舎)にも乗っていて。
──レーヴドリアンもデビュー戦からずっと佑介さんが乗っていて、未勝利、福寿草特別を2連勝したのち、きさらぎ賞(2着)で1番人気に支持されたほどの注目馬でしたね。
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JRAジョッキーの藤岡佑介がホスト役となり、騎手仲間や調教師、厩舎スタッフなど、ホースマンの本音に斬り込む対談企画。関係者からの人望も厚い藤岡佑介が、毎月ゲストの素顔や新たな一面をグイグイ引き出し、“ここでしか読めない”深い競馬トークを繰り広げます。
藤岡佑介
1986年3月17日、滋賀県生まれ。父・健一はJRAの調教師、弟・康太もJRAジョッキーという競馬一家。2004年にデビュー。同期は川田将雅、吉田隼人、津村明秀ら。同年に35勝を挙げJRA賞最多勝利新人騎手を獲得。2005年、アズマサンダースで京都牝馬Sを勝利し重賞初制覇。2013年の長期フランス遠征で、海外初勝利をマーク。2018年には、ケイアイノーテックでNHKマイルCに勝利。GI初制覇を飾った。
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