2021年05月05日(水) 18:02
▲トップジョッキーが目にした、衝撃のサンデーサイレンス産駒たち (撮影:福井麻衣子)
今春から技術調教師として、第二のホースマン人生を歩み出した蛯名正義調教師。デビュー10年目でのGI初制覇となったバブルガムフェローの天皇賞・秋を皮切りに、数々の大舞台で活躍してきました。
そんな中で目の当たりにしたのが、サンデーサイレンス産駒の大活躍。初年度産駒からバブルガムフェローやフジキセキ、ジェニュインを輩出。その中で、蛯名騎手の代表騎乗馬の一頭マンハッタンカフェは、ほかの産駒とはちょっと違うタイプだったそうです。
(取材・構成=不破由妃子)
──今、振り返ってみて、トップジョッキーへのターニングポイントというと、やはり先ほどお話に出たバブルガムフェローの天皇賞・秋になりますか?
蛯名 当然あの天皇賞もそうだし、もっといえば初重賞(92年・フェブラリーH・ラシアンゴールド)もそうだし、香港で初めて勝った重賞(95年・香港国際C・フジヤマケンザン)もそうだし。
「ずっと勝てないんじゃないか」という思いも含めて、背負っていたものが少しずつ軽くなっていった感じかな。フジヤマケンザンの香港なんて、前の年の暮れはへぐって4着(94年・香港国際C)、春もドン詰まって10着(95年・クイーンエリザベスII世C)。で、3度目の挑戦でようやく勝って。
佑介 そんな経緯があったんですね。
蛯名 うん。降ろされても何も文句は言えない状況で乗せてもらっていたからね。オーナー(藤本龍也氏)にも森調教師にも本当に感謝している。非常に勉強になったし、やっぱり自信につながったから。そのあと、いろんな国に行かせてもらうようになったしね。
佑介 蛯名さんといえば、凱旋門賞に4回も騎乗されていますが、アメリカにも長期で乗りに行かれた経験があるんですよね。・・・
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JRAジョッキーの藤岡佑介がホスト役となり、騎手仲間や調教師、厩舎スタッフなど、ホースマンの本音に斬り込む対談企画。関係者からの人望も厚い藤岡佑介が、毎月ゲストの素顔や新たな一面をグイグイ引き出し、“ここでしか読めない”深い競馬トークを繰り広げます。
藤岡佑介
1986年3月17日、滋賀県生まれ。父・健一はJRAの調教師、弟・康太もJRAジョッキーという競馬一家。2004年にデビュー。同期は川田将雅、吉田隼人、津村明秀ら。同年に35勝を挙げJRA賞最多勝利新人騎手を獲得。2005年、アズマサンダースで京都牝馬Sを勝利し重賞初制覇。2013年の長期フランス遠征で、海外初勝利をマーク。2018年には、ケイアイノーテックでNHKマイルCに勝利。GI初制覇を飾った。
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