2021年08月01日(日) 18:00 29
新潟ダ1800で行われる唯一の重賞。20年はケンシンコウ1着でブランクチェック3着、19年はデルマルーヴル2着と、最近はパイロ産駒の好走が目立つ。他にもローズプリンスダム、ヒラボクラターシュ、レガーロと、シアトルスルーの血を引く馬は毎年馬券に絡んでいる。なお取り上げた5頭でシアトルスルーを引くのは父マジェスティックウォリアーのハンディーズピークだけ。過去5年の勝ち馬の平均馬体重は474キロで、あまり馬格のない馬でも勝ちやすいダート重賞といえる。(解説:望田潤)
メイショウムラクモ
メルヴィンカズマやワンダーアフィラドの甥で、メイショウウズシオなども近親。母母ブランピュールは阪神JF3着。父ネオユニヴァースは二冠馬でヴィクトワールピサやアンライバルドなどを出したが、最近はウェスタールンドやスマハマといったダート巧者を専ら出している。本馬は母父がマイラーのキングヘイローだからフワッと先行する脚質で、母系に「ナスキロ+トムフール」的な血が多く軽いダートが鬼。ここも渋ればスピードで押し切りか。
距離◎ スピード◎ 底力○ コース○
ハンディーズピーク
スズノウメのイトコで、母パノラマビューティはTCK女王盃3着など交流重賞で活躍。母母ミュゲルージュはミュゲロワイヤル(共同通信杯)の全妹でJRA4勝。父マジェスティックウォリアーはホープフルS(米G1・ダ7F)の勝ち馬でベストウォーリア、エアアルマス、スマッシャーなどの父。エーピーインディの父系は大箱ダートに向くが、本馬は母系に入るロベルトの血を増幅した配合をしていて小回りもきく。揉まれず先行なら3戦3勝で、ここもスムーズに運びたい。
距離○ スピード◎ 底力○ コース○
ホッコーハナミチ
アストロブレイクの半弟でスマイルジャックの甥。父ホッコータルマエはダートの大レースを勝ちまくった名馬で、・・・
望田潤
競馬ライター。血統評論家。育成牧場従業員を経て競馬通信社編集部に在籍、そこで笠雄二郎著「日本サラブレッド配合史」の影響を強く受ける。サイト「血統屋」「競馬道ONLINE」月刊誌「サラブレ」「ECLIPSE」などで血統に関するコラムや予想を執筆中。共著「パーフェクト種牡馬辞典2018-2019」も好評発売中で、馬主・生産者の配合アドバイザーも務める。ブログ「血は水よりも濃し」http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo