2023年07月28日(金) 18:00
去勢されたセン馬が4頭もいる珍しい組み合わせになった。かつて、関屋記念を2連勝したマグナーテン、函館記念3連覇のエリモハリアー、函館記念と続く新潟記念制したトランスワープ、小倉記念と七夕賞を勝ったメイショウナルトなど、夏の重賞で活躍したセン馬は、牡馬ではなくなったから夏に走ったのだなどという説があった。
一方、セン馬になったばかりだと、体質の変化などで「すぐには結果が出ない」ともされている。人気になるフライライクバード(父スクリーンヒーロー)は今回からセン馬。キングストンボーイ(父ドゥラメンテ)は去勢されてまだ2戦目。その評価は難しい。
2016年のチャンピオンズC、2015年の東京大賞典など11歳までに通算13勝もしたサウンドトゥルーは4歳夏に去勢され、いきなり秋初戦に勝って本格化した。
元JRA所属馬として、12歳の現在も公営の船橋で活躍しているリッカルドは、3歳夏にセン馬となると、秋初戦にすぐ2勝目を記録し、ここまで通算17勝。
あくまで一般にだが、馬体重の変動がなければ、いきなり結果が出やすいとされるので、フライライクバードの馬体重には要注意。
前走、大幅な馬体重減だったキングストンボーイは、馬体の回復が望ましい。前回は身体が減っていたと同時に、出負け気味でいいところがなかったが、今年と同じ日程で昨年の関越Sを1分44秒8(上がり33秒5)で2着、続く毎日王冠も1分44秒8だった。今回、当日の馬体が回復していることを条件にすれば、十分にチャンスがある。
フライライクバードも、間隔をとって十分過ぎるほど乗り込んできたので、セン馬になっての初戦が嫌われるようなら、評価を下げない手がある。
キングストンボーイから、4歳スパイダーゴールド、エピファニー。セン馬初戦で評価がわかれると思えるフライライクバードが本線。新潟に移っての穴馬は、昨年の関越Sで差がなかったホウオウイクセルと、ヤマニンサンパ。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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