2024年06月21日(金) 18:00
週末の雨予報が一段ときびしくなった。日曜日の「宝塚記念」の芝コンディションは予測しにくくなってしまった。重馬場で行われるか、不良馬場にまで悪化するのかは判断できないが、このレースは先行型の失速しない時計の速いダートだろう。
ダート1400mに「1分21秒9」の好タイムを昨秋の3勝クラス(東京ダート1400mの不良馬場)で記録してオープンに昇級した5歳牝馬レオノーレ(父マジェスティックウォリアー)は、逃げても、先行抜け出し策をとってもスピードを生かせる先行タイプ。
格上がり初戦だった12月の「コールドムーンS」は内枠で外から被される苦しい展開になったが、大バテせずに0秒4差の4着。2走前の「コーラルS」は、前半46秒3-上がり37秒5のきびしいペースになったが、ギリギリまで粘ってハナ差2着の1分23秒8(良馬場)。
牝馬らしくややムラな成績だが、オープンでも十分に通用することを示している。ダート1400mに限れば通算[4-3-1-4]。今回の内枠2番枠は好スタートを切らないと好枠とはならないが、コールドムーンSも、コーラルSも内枠だった。別定55キロなら一気に先手を奪えると思える。
父はダートのスピード型を輩出することで知られる名種牡馬(目下ダート限定総合種牡馬ランキング小差2位)。母キングベイビーの半兄はダートGIを4勝もしたダートチャンピオンのトランセンド(父ワイルドラッシュ)。レオノーレはまだこれからもっとたくましくなる可能性がある。
同じ父マジェスティックウォリアー産駒の人気馬アルファマムは、ダートでも再三上がり34秒台で突っ込んでくる素晴らしい切れを持つが、全体時計の速くなる渋馬場は有利とはいえない。ともに好追い切りを見せたハチメンロッピ、ベジャール、スマートフォルスなど、それほど人気の中心にはならない馬を本線に、もちろんアルファマムも加えて、少し手広く流したい。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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