2024年07月02日(火) 18:01 145
▲地方騎手免許の二次試験を前に小牧太騎手は大忙し(提供:小牧ひかり)
今週の金曜日は、いよいよ地方騎手免許の二次試験。栃木県の那須にある教養センターがその会場で、気合十分に前日から乗り込むそうです。試験後は、そのまま小倉へ飛んで競馬に乗り、翌週の火曜日は佐賀の交流へ。
今回の『太論』では、先週のレース回顧に加え、今週末から始まるそんな強行スケジュールに思いを馳せつつ、今一番の心配事についても胸の内を明かしてくれました。
(取材・構成=不破由妃子)
──まずは先週の競馬から。土曜日の福島メインのスタードラマーは13着。大井からの転籍初戦で初めての芝でしたが、いかがでしたか?
小牧 芝の走りはすごくよかったよ。初めての芝で、ましてや1200mやからね。ようついて行けたなと思う。距離を延ばしたら、もうちょっといい競馬ができそうな感じやね。ただ、僕がJRAで乗れるのもあと3週やし、3勝クラスにちょうどいい番組がなくて。そう考えたら、もう僕が乗れる機会はないかもしれんね。
──残念ですが、確かにちょうどいい番組がない。
小牧 そうやねん。僕の都合で合わない条件を使うのは嫌やし。馬にはまた“次”があるわけやし、距離を延ばしたら見どころがありそうやから余計にね。
──日曜日の小倉5Rでデビューしたヤッホーキリシマは7着。入着まであと一歩でしたね。
小牧 思ったより頑張ってくれたね。あの日ね、馬っ気とか出してイレ込んでたんですわ。調教のときは、一切そんなところは見せなかったのに。
▲30日にデビューしたヤッホーキリシマ(提供:小牧ひかり)
──初めての競馬場でテンションが上がっちゃったのかも。
小牧 そうかもしれん。一度使ったことでもう少し落ち着いてくれば、次はもうちょっとやれるんちゃうかな。なんせこの前は真剣に走ってなかったからね。この馬も距離が延びていいタイプかもしれんけど、九州産やし、1200mしかないから、1200mで頑張るしかない。いつも併せ馬をしているナントカナルニャ(土曜日の小倉5Rでデビューして5着)と一緒に小倉に滞在しているから、今週入れば連闘で使うよ。頭数が多いから、入るかどうかわからんけど。
▲「一度使ったことでもう少し落ち着いてくれば、次はもうちょっとやれるんちゃうかな」(提供:小牧ひかり)
──バッタリ止まったわけではなかったし、競馬への慣れを見込めば上積みがありそうですね。さて、今週の金曜日はいよいよ二次試験。前日から那須入りするんですよね。
小牧 うん。木曜日の夕方には那須に着きたいなと思ってる。で、教養センターのなかをブラブラ見学したりして。まさかの出遅れなんてことにならないよう、ゆっくり温泉に入って、早めに寝ますわ。・・・
小牧太
1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。