2024年12月04日(水) 18:02 154
▲佑介騎手とC.デムーロ騎手の対談第2回!(撮影:稲葉訓也)
C.デムーロ騎手をゲストに迎えての対談は第2回。イタリア出身ながら、現在はフランスを拠点に活躍するC.デムーロ騎手。「外国人ジョッキーが一番活躍しづらい国」で、トップに登り詰めるまでの過程をテーマにお話しいただきました!
移籍当初に苦労していた姿を知る佑介騎手は、凱旋門賞の勝利にとても感動したそう!「しんどかったよ」と振り返る営業活動と、チャンスをつかんだきっかけとは…? 騎手の仕事にとどまらない人生における“成功の秘訣”も伺いました──。
前回はこちら▼
【C.デムーロ×藤岡佑介】「残り600mから動いたら、ほとんどの馬は止まるのに…」“クリスチャン流”京都外回りの乗り方/第1回(取材・構成=不破由妃子)
佑介 クリスチャンは今回も最初の週から日本の競馬にフィットしていたよね。ヨーロッパの競馬と日本の競馬では、ジョッキーに要求されるものが真逆なのに、2年ぶりに乗ってもすぐに適応できる。それができる人とできない人がいるのは、やっぱり国籍や国って関係あると思う?
クリスチャン フランキー(・デットーリ)やミルコ(・デムーロ)、あとは(アンドレア・)アッゼニもイタリア出身のジョッキーだけど、イタリアの競馬産業はずっと下り坂だったから、どうしても外に活路を求める必要があった。行ったからには、そこの国に適応しなきゃダメだと思っていたから、僕らイタリア人の場合、そういう環境も影響しているのかなと思う。
佑介 フランスやアイルランドのジョッキーは、自分のスタイルに合うか合わないかはそっち次第というスタンスの人が多いけど、フランキーやミルコやクリスチャンは、その国では自分たちジョッキーに何が求められているのかを考えて、それに応えようという気持ちがあるもんね。
クリスチャン フランス、イギリス、アイルランドのジョッキーたちは、自国である程度はやっていける状態だからね。自ら外に出て行ってまで挑戦する必要性がない。ある意味、日本もそうだよね。
──海外に乗りに行く若手ジョッキーは増えましたけど、クリスチャン騎手がフランスに挑戦したのとはちょっと違いますね。
クリスチャン だとしても、若いうちにいろんな国に乗りに行くべきだと思います。(田口)貫太がフランスにきているときにもよく言ってたんだけど、・・・
藤岡佑介
1986年3月17日、滋賀県生まれ。父・健一はJRAの調教師、弟・康太もJRAジョッキーという競馬一家。2004年にデビュー。同期は川田将雅、吉田隼人、津村明秀ら。同年に35勝を挙げJRA賞最多勝利新人騎手を獲得。2005年、アズマサンダースで京都牝馬Sを勝利し重賞初制覇。2013年の長期フランス遠征で、海外初勝利をマーク。2018年には、ケイアイノーテックでNHKマイルCに勝利。GI初制覇を飾った。