今年はGI制覇が期待される
アルビアーノや、2014年の
スプリンターズS覇者で長期休養明けとなる
スノードラゴンなど、注目度の高い馬たちがオーシャンS(GIII・芝1200m)に出走を予定している。各馬の追い切り後に、関係者に話を聞いた。
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アルビアーノ(牝4・美浦・
木村哲也)について、木村調教師。
「今日は3頭併せの真ん中で追い切りました。折り合い面と、3頭併せの真ん中というタイトな中でどのようなフットワークで走れるのかを見ることとが、今日の追い切りの狙いでした。まだ先がありますし、あまり詰め込んだ状態で出走させたくないというのはありますが、現時点の課題は達成できたかなと思います。この馬のリズムで走っていれば、1200mでも脚を使えるでしょう。ただマイルの距離が長いとも思ってはいません。
ジョッキーとも話はしますが、ポジションにはこだわらず、この馬の本質的なフットワークで走れる位置で競馬をしてほしいです。リズム良く回って、行けと指示を出した時にビュッと来れるかどうかですね。稽古ではそういうことをやってきていますので。
マイルCS(GI・5着)の時よりまだ緩く、フワッとしていてのんびりしたところもありますが、馬の健康状態は日ごとに良くなっています」
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スノードラゴン(牡8・美浦・
高木登)について、
大野拓弥騎手。
「先週一杯にやっていますので、今週は馬なりで追い切りました。重め感もないですし、息遣いも良く楽に動いていました。動きに関しては
バランスの取り方など今ひとつかなと思いますが、しっかり乗り込んでいて現状ではやれることはやっていますし、良い状態で臨めると思います。だいぶ絞れてきましたので、少しプラスくらいの馬体重で出られそうです。ファンが多い馬ですし、良い競馬を見せられるように頑張りたいですね」
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セイコーライコウ(牡9・美浦・
竹内正洋)について、竹内調教師。
「今日の追い切りでも終いまでしっかり走れていましたし、この馬なりに変わらず順調に来ています。前走(
シルクロードS・GIII・15着)は、良いところがなかったですね。今回は直線勝負に徹する形で競馬をしてもらいたいです。あとは展開が向いたり、馬群をうまくさばけるかですね。中山1200mは実績がありますし、何とか2着に入りたいですね。今の中山はそれなりに時計は速いですが、内外の不利はなさそうなので、うまく運べればと思います」
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カハラビスティー(牝7・美浦・
伊藤大士)について、伊藤調教師。
「今日は単走で追い切りました。攻め駈けする馬で、相変わらず動きは良いです。前走(カーバンクルS・OP・1着)の内容は良かったですね。中山1200mが合うので、ここに照準を定めて調整をしてきました。別定戦なので前走より2キロ斤量が増えますが、4コーナーで前走同様に良い位置にいることができればと思います。ためて良いタイプではないですし、他馬よりワンテンポでもツーテンポでも速く動いて、この馬の持ち味を生かす競馬をしたいですね」
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ゴールドペガサス(牡4・美浦・
佐藤吉勝)について、佐藤調教師。
「先週しっかりやっていますので、今日は半マイルからの追い切りでした。終いの動きも良かったです。一戦ごとに体重も増えていますし、成長力がありますね。前走の53キロから56キロに斤量は増えますが、成長分と順調さでカバーしてくれるのではないでしょうか。中山で結果を出していますし、このメンバーでもやれるのではないかと思います」
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スカイキューティー(牝6・美浦・
斎藤誠)について、斎藤調教師。
「今日は半マイルから上がり重点の追い切りでした。最初は遅かったですが、終いもしっかりして動きも良かったです。去年の暮れには引退も考えていましたが、中山の坂もこなしてくれたように、ここに来て体付きが良くなりましたし、腰がしっかりして全体的に良い感じで筋肉がついてきました。
体がしっかりしてきたことで、精神面で落ち着きが出てきたことが良い方に出ています。松田博資厩舎にいた時に、大事に使っていた甲斐があったと思います。芝1200mに適性があるとわかるまでは時間がかかりましたが、道中緩めると集中力がなくなりますので、短い距離を一気に行った方が良いタイプですね。今回は相手も強いですけど、揉まれない競馬ができればと思います」
(取材・写真:佐々木祥恵)
2016/3/2 18:31
スノードラゴンおかえり!