サマー2000シリーズ最終戦、新潟記念(GIII・芝2000m)に美浦から出走する注目馬について、追い切り後の各調教師のコメント。

■アストラエンブレム(牡4・美浦・小島茂之)について、小島調教師。
「前走のエプソムC(GIII・2着)後は放牧に出ましたが、今回はここに向けて早めに帰厩させて、調整をしてきました。涼しい日が多かったので本数も重ねられましたし、体調もすこぶる良いですね。

　今日(8/30)は坂路で追い切りました。時計は考えないで、無理せずしっかり踏みしめて走ってくれればと思っていましたが、52秒台と乗っていた感触よりも速いタイムでした。

　前走は1番最後に追い出しましたが、伸び切れませんでした。強制されることを嫌う馬ですし、行きたいと馬が思った時に行けなかったことで、ゴーサインを出した時に嫌気がさしたのかもしれません。そのあたりは先週ミルコ(デムーロ騎手)とも話をして、理解をしてくれています」

■マイネルフロスト(牡6・美浦・高木登)について、高木調教師。
「前走の七夕賞(GIII・2着)はマルターズアポジーが早めに失速して、3コーナーあたりから押し出される形で先頭に立つ形になりました。手応えが良かったのでそのまま押し切れるかと思いましたが、最後は差されてしまいました。これまで気難しい面がありましたが、ブリンカー効果で崩れなくなりました。

　前走後は短期放牧に出て、およそ3週間前にこちらに戻ってきました。今日はウッドチップコースで単走で追い切りました。終いの1ハロンを気分良く走らせる内容でしたが、最後まで馬が諦めずに走ってくれましたし、順調に来ています。

　休み明けの新潟大賞典(GIII)でも2着と結果は出していますので、期待しています。57キロの斤量も背負い慣れていますので、特に心配していません。惜しいレースが続いていますが、今回も最後までハミをしっかり取って頑張ってほしいです」

■ルミナスウォリアー(牡6・美浦・和田正一郎)について、和田調教師。
「前走の函館記念(GIII・1着)はスムーズな競馬ができて、うまくいきました。今日は前に馬を置いて、終いは併せて気持ちを入れるという追い切りでした。

　先週ある程度しっかり負荷をかけていますので、今週はやり過ぎないようにしています。ここにきて力をつけていますし、体幹が良くなってウッドチップコースでもしっかり走れるようになりましたね。

　函館よりも広い新潟の方が合っていると思いますし、シリーズチャンピオンも頭にはあります。状態は良いので、頑張ってほしいですね」

■ソールインパクト(牡5・美浦・戸田博文)について、戸田調教師。
「暑さに負けずに良い感じですし、状態も良いですね。欲を言えばもう少し距離があっても良いかと思いますが、前走(七夕賞・3着)も2000mでしっかり競馬ができていましたからね。

　新潟の2000mは時計が速くなることが多いので、極端に速いタイムにならなければと思います。まだ条件馬ですし、今回はメンバーも強いですが、ソツなく相手なりに走ってくれますし、状態の良さと斤量差を生かして良いレースをしてほしいですね」

■ウインガナドル(牡3・美浦・上原博之)について、上原調教師。
「前走のラジオNIKKEI賞(GIII・2着)後は放牧に出しました。こちらに帰厩当初はゆるさが残っていましたが、乗り込んで解消されてきてビッシリやれるようになってきました。

　今日は前に馬を置いて、終いはビッシリとやりましたが、ここを目標に調整をしてきて馬も絶好調だと思います。元々ヤンチャ坊主な面がありましたが、だいぶ馬に余裕が出てきましたね。あとは斤量差を生かしてほしいですね」

■ロッカフラベイビー(牝5・美浦・鹿戸雄一)について、鹿戸調教師。
「前走(佐渡S・1600万下・1着)後は予定通り放牧に出て、良い雰囲気で帰厩しました。まだ幾分体に余裕がありましたので、今日の追い切りではゴールをしてからも2コーナーあたりまでやっておきました。

　以前は体が増えませんでしたが、今回は放牧先から体が減らずに戻ってきていますし、体調は良いですね。新潟コースは比較的走りますし、この馬には合っていると思います。もう少し時計を詰めてほしいですが、体調の良さと斤量で何とか頑張ってくれればと思います」

■マイネルスフェーン(牡3・美浦・手塚貴久)について、手塚調教師。
「元々調教は動かない馬ですし、先週もある程度やっていますから、今日の追い切りの時計は気にしていません。ここまで順調に来ていますし、体付きは前走(ラジオNIKKEI賞・5着)よりも今回の方がスッキリしていて良いですね。

　前走はウチのセダブリランテス(牡3)との比較で言えば、こちらの方が2キロハンデが重かったですからね。前走はもう伸びしてくれれば3着くらい来てもおかしくないかなと思いましたが、5着だったのは斤量差もあったのでしょう。今回はハンデ差を生かして頑張ってもらいたいですね」

(取材・写真：佐々木祥恵)