マイル戦は他の路線からの参入が容易なカテゴリーである。とくに、
安田記念は近い時期に適当な古馬の大レースが少ないこともあって、よりその傾向が顕著だ。過去10年の勝ち馬を見ても、ダービー馬
ウオッカ、短距離王者
ロードカナロア、秋の天皇賞馬
ジャスタウェイ、
皐月賞馬
ロゴタイプと、すでにマイル以外のカテゴリーでタイトルを持っていた馬の名前が並んでいる。
しかし一方では、
ショウワモダン、
ストロングリターン、
モーリス、
サトノアラジンと、マイル路線で地歩を固めたタイプの王者も少なくない。今年の
安田記念もまた「別路線組対マイル路線プロパー」の対決という図式になりそうだ。
1.スピードレースで流れに乗れるか
近6年中4回は勝ちタイムが1分32秒0以下(例外は不良馬場の2014年とスローペースの2016年)。先日のダービーもそうだったが、高速馬場で前が容易には止まらない以上、勝ち負けするためにはレースの流れに乗れるスピードが必須である。過去10年の当レースで、前走で2000m以上の距離に使われていた馬は[0-2-1-12]と勝ち切れない。
2.馬格が必要
過去10年の勝ち馬のうち、最低馬体重は2008年の
ウオッカの486kgで、他はすべて490kgオーバー。昨年上位人気に推されながら連対を外した
イスラボニータ、
エアスピネル、
レッドファルクス、
ステファノスは、いずれも490kg以上という条件をクリアーできていなかった。
3.ベテランが優位に
キャリアを磨いてきたベテランの経験値を軽く見るべきではない。過去10年で4歳馬が2勝なのに対して、5歳馬が3勝、6歳馬が4勝と、6歳までは年齢が上がるのにつれて勝利数が増えている。
スピード充分な大型馬ということで、
キャンベルジュニアに注目したい。もともと大きな馬だったが、6歳になって馬体重は540kg台にまで成長。馬体の完成に伴って走りの精度が高まって、大器がようやく本物になってきた。前々走の
ダービー卿チャレンジT2着は、前崩れの展開をただ一頭踏ん張ってのものだし、前走の京王杯ス
プリングCはレコード決着をタイム差なしの2着。全勝ち星を1600m以上で挙げている馬で、距離不足の1400mでも崩れなかった点に、現状の充実ぶりを感じ取ることができる。
2018/5/29 9:45
上のデータを見ると、スワーヴとリスグラは危ないかな。
私的にはアエロリットが前走の馬体を保ったまま出てくるのなら買えるが。