「前半が速かったし、終いも速かった」と中団から6着に入った
トウショウドラフタの
北村宏司が苦笑したように、開幕週の高速馬場が勝敗に大きく影響した。
ゲートがあくと序盤から激しいポジション争いが繰り広げられた。「少し出して行った」という
池添謙一が乗る
ショウナンアンセム(15着)が6番枠を利してハナに立った。前走を逃げ切っている
ベステンダンク(14着)がそれを追いかける。鞍上の
鮫島克駿は「大外枠だったのでハナを切れなかった。向正面は向かい風が強くて苦しかった」と振り返る。
そんななか、1番人気に支持された
ミッキーグローリー(1着)は中団の外目で折り合いをつけた。手綱をとった
クリストフ・ルメールは「前に東京で乗ったときは距離が長かった(1800m)けど、今回は期待していた。スタート直後からペースが速かったので、すぐ馬が
リラックスしてくれた。3、4コーナーで長くいい脚を使ってくれました」と笑顔で語った。
その5、6馬身前には2番枠から出た
浜中俊の
ロジクライ(2番人気、3着)、5番枠を引いた
三浦皇成の
ロードクエスト(5番人気、4着)といった有力どころがいた。
浜中は「今日は内枠だったので、やむを得ずああいう位置取りになった。外から来られてハミを噛んでしまった。直線で前があいても、瞬発力のあるタイプではないのでジリジリとしか伸びなかった」と悔しがった。
三浦は「枠を見た時点で今日のような競馬をしようと決めていた。ただ、マクられたとき、1列後ろになってしまったのが誤算だった。直線で内をもっと上手く立ち回ることができれば、もう少しきわどくなったかもしれない」と振り返った。
浜中と三浦が言及した道中の動きは、3コーナーで
ウインガニオンが外からマクってハナに立ち、それに引っ張られるように
ヤングマンパワー(8着)や
ゴールドサーベラス(5着)らもポジションを上げたシーンだ。そこで内に取り残されると直線でスペースを確保するのに苦労することになった。
それに対し、「スタートは出たけど行き脚がつかず、後ろからになった。あまり下げず中団から行きたかったんだけど、末脚勝負に賭けました」と言う
戸崎圭太の
ワントゥワンは、最後方から大外を回し、勝った
ミッキーグローリーに3/4馬身差まで迫る2着に追い込んできた。
ミッキーグローリーの勝ちタイムは1分32秒4。中団からラスト3ハロンを33秒5でまとめた。
ワントゥワンはメンバー中最速の33秒0の脚を使ったが、及ばなかった。
前半からハイペースになると後ろが有利になるというのが
セオリーだ。が、好天の開幕週だったこの日に限って言えば、前もなかなか止まらない。腹をくくって、あるいは、やむを得ず外を回した馬たちに有利な流れとなった。
(文:島田明宏)
2018/9/9 18:42
ミッキーグローリーは自分が思ってるより強かった!
この馬が1番人気になるのはルメ騎乗もあると思うがファンは上手い(^_^;)