12月19日(水)に
川崎競馬場で行われる
全日本2歳優駿(JpnI・2歳・ダ1600m)。11月末の
兵庫ジュニアグランプリを圧勝した
デルマルーヴル、
JRA新馬、
プラタナス賞と無傷の
ガルヴィハーラなどがエントリー。来年のダート戦線へ飛躍を見据えた強豪たちが集結したこの1戦を、過去10年のデータから紐解く。
◆1番人気は堅いが、3連複で上位人気で決着したのは過去1度だけ
1番人気[6-1-1-2]、2番人気[0-5-0-5]、3番人気[3-1-3-3]。1番人気は勝率、連対率ともやはり高く、2番人気、3番人気もそれなりに信頼できる。ただ3連複で1~3人気で決まったことは1度だけで、3連単となると、過去10年中4度まで5万円超の高配当。穴党の出番もある。
◆
JRA勢の単が優位も、3着にはヒモ荒れの可能性
JRA勢が8勝して2着7回。断然優位は揺るがない。ただし、1~3着独占は意外に少なく(10年中2度)、昨年も
ハセノパイロ(船橋)が3着と踏ん張り、3連複、3連単は好配当。人気薄の地方馬をどこか(馬券種類を熟考)に絡める手はある。道営勢1勝(
ハッピースプリント)、2着2回はひとつのヒントとなる。
◆脚質は「差し」でも届く
過去10年、のべ連対20頭の戦法は、逃げ=3、先行=6、差し=6、追込=5。川崎千六、小回りのト
リッキーなイメージとはうらはらに、力があれば直線勝負でも十分届く。ハナを切った馬の着順はそれぞれ9、1、11、12、1、2、4、3、3、8着と両極端。もっとも今回の有力馬では、まだ脚質自体が読めない点に難しさがある。
◆経験と実績
優勝馬の平均キャリア=4・0戦、同2着馬=5・2戦。基本的に実績、経験重視ということか。最小キャリアは昨年
ルヴァンスレーヴ2戦(新馬→特別)。兵庫JG勝ち馬は8頭出走し3勝(スーニ、
ラブミーチャンなど)。牝馬も
ラブミーチャン、
サマリーズ、
リエノテソーロが制している。
◆注目は船橋所属の
ミューチャリー ミューチャリーはデビューから3戦3勝。前走は17年間破られなかった
鎌倉記念のレースレコードを叩き出し、それも直線だけで後続を7馬身ちぎってみせた。ラスト1F12秒0。通年の南関東2歳チャンプとはスケールが大きく違う。一流母系に
父パイロ。千六ベストも論を待たない。
JRAの
デルマルーヴルの前走
兵庫ジュニアグランプリは直線大外、1頭だけ別次元の切れで突き抜けた。器の大きさ、完成度の高さを同時に感じる。遡って前々走の東京(左回り)など驚異的な闘志をみせたイン強襲。初コースでも計算できる。
メイクハッピーはデビュー2連勝とも、絶好のスタートからいったん下げての好位差し。瞬発力はもちろん、センスのよさが大きく光った。父は米GI馬。マイル前後に高い適性、いい意味で早熟型がイメージできる。
道営所属の
ウィンターフェル。着順誤審、なんともややこしい結果になった前走だが、実質北海道ナンバーワンは戦歴通りと判断できる。抜け出してソラを使う気性難が今後の課題も、左回り&
森泰斗騎手騎乗で変わる可能性は十分だ。
(取材・文=「日刊競馬」記者・吉川彰彦)
2018/12/18 21:47
狙える地方馬は、新聞やネットの情報よりもここの皆さんの書き込みからヒントをもらえることが多いので、ひそかに期待してますよ♪