【有馬記念】ブエナビスタの引退レース 三冠馬オルフェーヴルが豪華メンバーの一戦制す/平成有馬記念列伝(2011年)

2018年12月22日(土) 12:00 12 67

三冠馬オルフェーヴルがここも勝利、世代交代を告げた(撮影:下野雄規)

 出走馬全てが重賞ウイナー、しかも9頭がG1ホースという豪華メンバーが顔を揃えたが、注目は何といってもオルフェーヴルブエナビスタの初対決。

 ファン投票1位はブエナビスタ。この年は不完全燃焼の競馬が続いていたが、それも前走のジャパンカップ快勝で払拭。この有馬記念が引退レースとなる。

 そのブエナビスタを抑えて1番人気に支持されたのが史上7頭目の三冠馬オルフェーヴル。破天荒なレースぶりで、既にその人気は不動のものとなっていた。能力は疑いようがなく、不安は中山コースだけ、といったところか。

 離れた3番人気に、天皇賞・秋を1:56.1というレコードで制したトーセンジョーダン

 レースはじわっとアーネストリーがハナに立つと、13秒台、14秒台が並ぶ超スローペースを作り出す。それでもオルフェーヴルは後方からの競馬を選択。一方のブエナビスタは内の3番手をやや掛かり気味に追走し、トーセンジョーダンは向正面で4番手に押し上げる。

 3コーナー過ぎからオルフェーヴルが外を通って進出を開始すると、4コーナーでは先頭集団へ。直線では内を捌いたエイシンフラッシュが抜け出しをはかるところを、ねじ伏せるようにしてオルフェーヴルが差し切った。

 外から伸びたトゥザグローリーが2年連続となる3着。ブエナビスタは直線で狭いところに入ったにしても、いつもの伸びが全く見られず7着に沈んだ。

 中山コース、初の古馬対決、そして不利な流れも何のその。上がり3ハロン33秒3で突き抜けてみせたオルフェーヴル。鞍上の池添も「強いとしか言いようがない」と最大限の賛辞で愛馬の走りを讃えた。

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